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じぐなみいわ ページ10

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「 じんぐう、それ取って 」

「ん」

「 じんぐうあれどこやったの? 」

「俺のカバンの中!勝手に取っていーよ」



神宮寺 岩橋 沫田が 沫田宅にて集まっている

先程から度々繰り広げられるやり取りに岩橋は疑問を浮かべていた。


「沫田と神宮寺はあれとかそれとかで通じるの?」

「なんか大体わかる。たまに間違うけど」
「 言ったら大体伝わる。たまに間違うけど 」

「はもってるし!」

「あれだよ、俺達ズッ友だから。嫌でも伝わっちゃうんだよな」

「 喧嘩してる時でも心の中読んでくるからね 」

「ふーん…。ふたりの喧嘩激しいから嫌なんだよね」

「こいつ物投げてくるもん。有り得ないだろ」

「 うるさい! 」

「あ、また投げた」



沫田は机の上に置いてあったチュッパチャプスを神宮寺に向かって投げたが、易々とキャッチされてしまった。


「でもファンから夫婦って呼ばれてるよね。言葉がなくても通じるからかな?」

「 じんぐうと夫婦になるなら岸くんの方がまし。 」

「生意気な口はこの口か」

「 いひゃいはなへ! 」

「何言ってるか聞こえませ〜ん」


沫田の口をぶちゅっと潰し カメラのシャッターを切る神宮寺の姿はさながら悪魔だ

見兼ねた岩橋は仲裁に入る。




「はいはい、もうやめてご飯食べよ」

「はーい」

「 いたい…もうじんぐうやだ… 」

「ごめんって。許して」



そう言うと沫田の頬を親指の腹で数回撫でた後保冷剤を取りにキッチンへ消えていった。

その背中に向かって叫ぶ。


「 許すし保冷剤はいらないよー!もう痛くないから! 」



頬をさする沫田の顔には笑顔が浮かんでいた。

決してMだからではない。




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作者名:⊂((・x・))⊃ | 作成日時:2018年1月31日 20時

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