もっと優しくしてください江口さん！2

84 ページ37

.









江口「っしゃ！当たった！」


貴方「凄い！上手！」






私は射的に挑戦する江口さんを隣で見学していた
中々の腕前でした！






江口「はいあげる」


貴方「え、良いんですか？」


江口「俺がウサギのぬいぐるみ持っててもね〜？笑」







確かに笑
いやそれはそれで可愛いかも笑
射的で当てた景品のぬいぐるみを有難く受け取った







江口「ちょっと行ったところに花火が良く見える穴場スポットあるんだけど行かない？」


貴方「いいですね！」







江口さんの案内でその場所に向かうと誰もいなかった
本当に穴場だ。よくこんな場所知ってたな〜



2人で柵の前に寄りかかって花火が上がるのを待った







江口「浴衣似合ってるね」


貴方「えへへ、ありがとうございます！」


江口「俺浴衣って好きなんだよね〜」


貴方「へえ〜、そうなんですか？」


江口「うん。えろいじゃん？」






なんて子供みたいにケラケラ笑う江口さんにそっぽを向いた
本当にこの人は…







その時大きな音と共に花火が打ち上げられた







貴方「江口さん！！始まりましたよ！！」


江口「うん、綺麗だね」







ここすごいいい場所だな〜
見えやすいし周りに人はいないし！独り占め…いや二人占め？？




何度も繰り返しあがる花火を見ながらふとクリスマスの事を思い出した





そういえば江口さんと最初にキスした時もこんな花火が…








江口「最初にキスした時も花火だったね」


貴方「えっ」







自分が考えている事を言われて心臓が飛び跳ねた
同じ事を考えていたなんて…
江口さんの方を見ると凄く優しそうな目をしていた





そして目を瞑った江口さんの顔がゆっくりと近づいてくる
驚いてどうしようか固まっているともう唇が触れる寸前だった
私は抗う事なくゆっくりと目を閉じた…








西山「見つけたーーーーーー！！！！」





宏太朗の叫び声が聞こえて驚いて振り返ると梅ちゃんと怒った顔をした宏太朗がいた





西山「ちょっとー！何してるの！単独行動禁止！」


貴方「あれ江口さん連絡するって」


江口「あ、忘れてた」








「もう〜行きますよ〜」とプンプンしている宏太朗と梅ちゃんに着いて行くとクイッと手が引っ張られて後ろを振り返った






と、同時に唇が重なった。
驚いて目を見開いているとさっきみたいに人差し指を口に当てて笑っている江口さん








西山「何してるのはやく！」


江口「はいはい」









.

85→←83

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す