2人の私の２つの恋

story4 Byパッコーン ページ9

その後も、浅宮先生の大声に顔をしかめながら、なんとか話を聞き終えた。

そして、休憩時間に。

ふわぁ、ねむ…。

パタリと、机に伏せて、寝ようとした。

｢おい。｣

低くてドスの効いた声が耳もとに…。

｢ひぇ！｣

慌てて声の方を向くと、すごい眼力で見てくるふーたがいた。

ふ、ふーたかぁ…。

びっくりしたぁ。

｢って、ふーた？！？！｣

やばいやばい！

雷が落ちてくる！！

何故かは分からないけど！すごく追いかけて来る！

私は急いで教室の隅へ。

一方ふーたは、私の方へ歩いて来ていた。

あ、もうダメだ…。

｢お前なぁ｣

｢ごめんって！！｣

理由も分からないのに、なんで私は謝ってるんだろ…？

｢あ、眠気覚めたな！｣

そう言って、ふーたはニコッと笑った。

その笑顔に、少し頬が紅くなる。

｢この後も色々あるだろうから、寝ちゃいけないだろ？｣

｢うん、そうだね！ありがと！｣

私が口を開くと、すぐにまた声が聞こえた。

｢2人とも、新学年になっても、相変わらずの仲良しだねぇ。｣

｢あ、音々！｣

私の発した言葉が、響いて聞こえる。

まるで、トンネルの中みたいに。

どうしよう。

月亜がくる…。



いつの間にか、私は月亜の心に押し込められていた。

あーあ…。

どうしよう…。

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