影の妹がサッカーで世界を目指します part2

第84話です ページ36

乃「どういう事ですか夏樹」



夏樹「呼び出していきなりがそれ?!……って言ってもだいたい分かってるよ


監督が言っちゃったみたいだしね」



合宿所の一部屋を借りて、私は夏樹と話していた



乃「どうして霧崎中との練習試合を受けたんですか?


あそこは高校同様ラフプレーが主体のチームです


高校と比べてはまだマシなほうではありますが、それでも危険には変わりません」



夏樹「じゃあ聞くよ?私たちを守ってくれる優月を、そして乃愛を馬鹿にしたあの子たちに……


私たちが怒らないとでも思う?」



夏樹の目は怒りで染っていた



乃「私はともかく、優月が言われて私も怒ってますが、やる場所が違うと思います


霧崎中は要注意だからこそ、審判の目がしっかりと光っている公式戦の方がまだ安全です


練習試合は彼女たちにとって最高で、言わば狩りのしやすい場ですよ」



夏樹はギュッと手を握りしめ、バッと顔を上げた



夏樹「分かってるよ!!でも私たちは乃愛を馬鹿にされた事だって怒ってる!!


2人はチームの中でも背中を押してくれる要なの!!ここで、ここで言わなきゃ私たちが嫌なの!!」



乃「でもこのままいけば確実に怪我人がでます!


私たちがするべき事は練習試合で倒すのではなく、公式の場で馬鹿にされた借りを返せばいいんです!!


もし怪我人が出たら、私は本当に後悔します!!夏樹、私がもし来たら、ということを考えて決勝戦の日に練習試合を指定してますね?」



夏樹は私の事をしっかりと分かっていますからね



夏樹「そうだよ!乃愛が来れない日はそこしかないから!!でもこれは乃愛と優月以外のみんなで決めたこと


お願い乃愛……私たちのわがままなの……」



乃「夏樹……」



分かっていますよ……夏樹が自分の気持ちを優先して動くことはありません



何時だって誰かのために動いて、誰かを守るために動いている



私と優月を馬鹿にされたという怒りを、部員の皆からレギュラーのメンバーはそれを受け取って、自分の分の怒りと合わせて、怒りを力に変えて霧崎中を倒す……ということ、なのかな



乃「怪我人、出たら本当に怒りますからね


優月と一緒に」



夏樹「……それは怖いな〜」



夏樹は申し訳なさそうに笑った

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