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だるいテストが終わって、
チャイムがなった瞬間に
教室を出た。
早く、早く。
那須に会いたくて堪らない。
待ち合わせ場所に
走って向かった。
.
「ちょっと早すぎたかな、…」
まぁいっか、
那須を待つのなんて
全然苦じゃないし。
待ってる時間すら愛おしく感じた。
.
.
…にしてもほんとに遅い。
もう待ち合わせしてた時間から
1時間は過ぎてる。
…来る途中でなんか
あったのかな、…
電話かけてみよっかな、
「龍我!」
「那須、!
…え、?」
振り返ったらそこには____________
「那須じゃなくてごめんね?」
「え、浮所、
何で…」
「え?」
「あ、もしかして
那須来れなくなっちゃったの…?」
「何言ってんの?
龍我呼び出したの
元から俺だよ?」
「え…」
何、で…?
「どういうこと…?
だって…」
「とりあえずどっか
お店行かない?
あ、そこにちょうどカフェあるし。
あそこ入ろ!」
「…」
.
状況がまだよくわからなかった。
だって、俺の想像では
今頃那須と楽しく笑い合って…
色んなこと喋って、
幸せな時間を過ごして。
最終的にはもう余計なこと
考えないようにしよう、って思って、
できればまた
あの唇に触れたくて______…
「…龍我さあ、」
「…なに、?」
「俺の那須汚しといて、
よくそんな平気でいられるよね。」
「…え、?」
これから浮所と
過ごす時間なんて、
なにひとつ想像できない。
こんな言葉も予想してなかった。
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作者名:あおそう* | 作成日時:2019年9月10日 22時