我が家の教訓 Episode0

新たな事実 ページ12

そのあとは穏やかな日々だった
2人でいろんな場所に出かけた
２人で未来を語った
こんなに幸せでええんやろかと
世界中に自慢したくなるほど浮かれていた


まだ早いっていわれるかもしらんけど、俺の運命の人がいるのならユリ以外考えられなかった



ユリのご両親にお付き合いさせてもらってることに対して挨拶にもいった
ビックリするぐらいの豪邸で、こんなん聞いてへん
って、最初は開いた口が塞がらんかった。
そら、あの女子大に通っとるぐらいやから多少はお嬢様なんはわかっとったけど、ここまでは想像してへんかった。
念のためと一張羅を着こんできたけど、貧乏学生の俺にはこのリクルートスーツが限界で
この門構え見ただけで場違い感が半端なく押し寄せてくる

そして、ご両親にはいい顔は一度もされないまま半年ほど、許しをもらうために通った



そんな時、ユリのお腹に俺らの奇跡の存在があることがわかった
ユリとの行為もユリのことを1番に考えとったから無理やりしたこともなかったし、毎回ちゃんと避妊もしとった。それでも俺らの元に来てくれた奇跡だった
大学４年で就職先も決まっていた
ユリと子供のためならなんだってできると思っていた
今までとはわけが違う
意気込んで豪邸に乗り込んだとき
お義父さんが初めて喋ってくれた
そして…ユリに婚約者がいることを聞かされた


最初から決まっていることだから今更婚約破棄はできない
何度挨拶にきたところで俺との結婚は認めることができないと
ユリのことを思うならあきらめてほしいと言われた


俺にはなにもできなかった

幸せな時間→←ごめんな

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