我が家の教訓3

直人さんと2年前の会食 ページ39

岩田Side


別れた直後 仕事中は何も考えれないほどに集中しているが、ふとスイッチが切れると抜けがらのような俺に直人さんが連絡してきた

きっと直人さんは何か俺の変化に気づいている



でも、引き継ぎやらなんやかんやあって直人さんと食事に行けることになったのはあれから３か月もたってからだった


待ち合わせからやや遅れて部屋入り
既に中にいた直人さんに話しかけると




俺の姿を見て時が止まったかのように顔が固まった




やっぱりバレちゃうか？




直人さんは食事中も俺を笑わせようといろんなネタを盛り込んでくれるんだけど
１つの会話が終わるごとに、次の話題を考えてて


本題をどこでいれてこようかタイミングをみているのがうかがえる

直人さんは優しいから中々こういう話題は切り出しずらいだろうと思って
自らAちゃんと別れたことを伝えた



直人「な、なんで？？」

岩「俺、ずるしたんです。
元々、Aちゃんはすきな人がいて、その相手もAちゃんに少なからず好意を抱いてました。でも、俺どうしてもAちゃんのこと諦めることできなくて、
その相手に彼女がいるって言ったんです。
そのことでAちゃんヤケ酒しちゃって、翌朝その相手のことを忘れるために俺と付き合うことになったって。嘘ついたんです。
Aちゃんの優しさと、弱みに付け込んで付き合うようになったんです」

直人「でも、付き合ってからはちゃんとAちゃんも岩ちゃんの事好きになってくれてたんじゃないの？だから親父さん説得してまで結婚まで考えてたんでしょ？」

「そうなんですけど、あの時いろいろあって、俺が全部悪いんすけど、
一番大事な時期に俺一緒に居れなかったんです。
俺の傍からいなくなるのが怖くて、連絡さえしなくて。
俺自分がこんなに情けない奴だったってことに気付いたのも、
人を好きになってこんなにも俺自身が変わったことも全部Aちゃんに教えてもらったんです。
そんな彼女に好きな人がいるから別れてほしいなんて言われたら
俺何も言えませんよ。
彼女を支えることも出来ない卑怯な俺のままだといつまでたってもAちゃんは俺の事好きになってくれないなって」

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