episode 2 【西田有志】 ページ3
あの時高校生だった私たちは全てがうまくいくわけもなくて。
『ごめん、
俺、バレーボールに本気で向き合いたいんだ」
「…分かった。
向こうに行っても頑張ってね」
最後までめんどくさい彼女で終わりたくなくて。
表情一つ変えずに去った。
今も私は彼を忘れられないんだ。
__________
大学生になって一人暮らし。バイトが終わり帰宅して、たまたまつけたテレビに彼はいた
ワールドカップバレー
実況「西田アアア!!やりました!決して高くはない身長ながら世界の壁を破りました!!」
西田有志の姿に胸が跳ねた。
「あーもう、別れてから何ヶ月たってんの?
わかってるのにまだすきなんだよ…」
呟いた声は部屋にむなしく響いただけだった。
朝
気分転換に早朝にランニング
大学生になって入ったサークル。バレー部
あの人に少しでも近づきたくて、バレー部に入るとか馬鹿みたい。自分でもわかってるよ。
好きな音楽を聴きながら走る。
最高に気持ちいい、曲を変えようとしてスマホに目を向けた瞬間だった
ドンッ
朝だからか気が抜けててぶつかった反動でこけてしまった。
「いったあ…」
誰だよと思いふと顔をあげた時
『すみません!大丈夫ですか?
って…A?…久しぶりだな』
「…有…志?」
高校生ぶりに見た有志は身長も伸びてて、体格もがっしりしていた。
あの別れ話をした瞬間を思い出す。
なんで今会っちゃうの。想いが溢れ出しちゃうよ。
早くその場から去りたい一心で、
「っじゃあ私はこれで、」
『待って!今日の夜空いてない?俺のせいでこけさせちゃったし、なんかお詫びしたいんだけど…』
とっさに掴まれた腕にどきどきしてしまう自分を殴りたい。
「え、あ、いや…」
どうやって返事しようか考えてると
『じゃあ、駅前に19時にきて!!』
そういうと彼は去っていった。
___
「えーっとここであってるのかな?」
別れた時に連絡先は消したので、確認の連絡すらできない。
久々に会った彼に胸が跳ねてしまったのも、掴まれた腕が震えたのも、まだ彼が好きなんだと再確認する。
『A!…本当に来てくれたよっしゃ!』
いつまで経っても笑った顔は変わらないなぁ。
「ふふ、そりゃあれは断れないでしょ」
『ッ…、だ、だよな!ありがと。じゃいこっか』
(クッソー笑った顔可愛すぎじゃね?)
episode 3 【西田有志】→←episode 1 【小野寺太志】
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黒猫ちゃん(プロフ) - リクエストしたお話書いて下さりありがとうございました(o_ _)o藤井さんほんとにかわいいです!!また、リクエストなんですが関田さんと藤井さんが主人公を奪い合う?みたいな三角関係?が見てみたいです…無理なら大丈夫です!よろしくお願いします(o_ _)o (2019年12月2日 22時) (レス) id: ea9557364c (このIDを非表示/違反報告)
初瀬(プロフ) - しゅりめるさん» 閲覧ありがとうございます!楽しんでいただけてるのなら嬉しいです(о´∀`о)関田さんで甘々ですね。また書きますのでお待ちください(о´∀`о)コメントありがとうございます! (2019年12月2日 8時) (レス) id: 0aed718bf2 (このIDを非表示/違反報告)
しゅりめる(プロフ) - こんばんは!毎回楽しみに見ています!リクエストなんですが関田さんで甘々ってできますか?お時間がありましたらよろしくおねがいします! (2019年11月26日 0時) (レス) id: abe3ed74ec (このIDを非表示/違反報告)
初瀬(プロフ) - はなさん» コメントありがとうございます(*´ー`*)キュンキュンしていただけたなら嬉しいです!久原くん良いですよね。私も大好きです(*´ー`*)コメントありがとうございます (2019年11月23日 7時) (レス) id: 0aed718bf2 (このIDを非表示/違反報告)
はな(プロフ) - どのお話もキャラが出ててキュンキュンしました!特に久原さんがよかったのでまた機会があれば書いていただけると嬉しいですよろしくお願いします (2019年11月21日 20時) (レス) id: fc582de549 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:初瀬 | 作成日時:2019年10月12日 17時