夢黒猫･Lily ページ17
ロケできた知らない街で
前日入りだったので疲れも特になく
Googleマップに頼りながらホテル近くの知らない道を知らないままフラフラと歩く
寄る場所を探していたが見つからずコンビニでワインでも買って1人で飲もうと帰ろうとした時、少し離れた道端に黒い塊が止まった
黒い塊はすっと立ち上がると猫の形になった
猫の形をした黒い塊は今いる場所より街灯も少なく人通りも少ない道へ歩いていく
｢猫か、なんかと思ったわ。…よし｣
１人で部屋にこもっても暇で無駄に過ごすと思って、猫について行くことに
猫は俺が着いてきているのを確認しているのかのように少し進むと振り向き、また進みを繰り返した
自分が今一体どこにいるのかは一切わからなかったが謎の高揚感が溢れた
noteにでも書くか、なんて思うと猫はいつの間にか居なくなっていて
｢ニャー…｣
と聞こえる方を反射的に向くと
猫の姿は無く真っ黒なスーツ姿に真っ黒な黒髪の女の子がぐったり座り込んでいた
今のニャーはこの子から？
いや、でも寝てるっぽいし
てかなんでこんなところで寝てるん？
女の子は見る限りとても若くて綺麗な
｢あの、大丈夫ですか｣｢危ないですよ｣
こんな成人男性が道端で声をかけているのも相当危ないが、放って置いていいことも無いと思って声をかけた
女の子は目を覚ましたのか目が開く
｢大丈夫、ですか？｣
不思議そうに顔を覗き見つめられ
真っ黒で真っ直ぐな眼に吸い込まれているように離れられず言葉も出ず
少しの沈黙の間の後、女の子は口角を上げて見せ、
『ありがとうございます。じゃあまた。』
と言うとふわりと立ち上がりあっという間に見えない場所に消えて行ってしまった
｢じゃあまた、、？｣
盗まれたように浮いた気持ちは治まらず気づけばホテルが見える場所に戻っていて、不思議な感覚のまま眠りについた
夢の中にいるように不思議で
無性に何かが盗まれたような気がするのに荷物はひとつ残らず綺麗に揃っている上に喪失感すら沸かなかった
撮影に入ったものの昨晩の黒猫やスーツの女性が気になった
相方や共演者に言ってみるか、と思ったが不意に思い出す
『じゃあまた。』
の言葉が本当であればまた生きてるうちに会うのかもしれない
その時は声をかけよう
撮影が始まると資料館のような場所にお邪魔した
今にも倒れそうなおじいちゃんを話をモリシが聞いてる中大きな掛け軸の絵が目に入る
見覚えのある女の人と綺麗な黒猫だった
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uirusu-0(プロフ) - 睡魔さん» 黒詞まで…！ありがとうございます！続けようかなと考えてます！ぜひ続きも呼んでいただければ嬉しいです🙏✨ (2021年11月20日 1時) (
レス) id: d5cf02e88c (このIDを非表示/違反報告)
睡魔 - 黒詞も白詞も両方楽しんで読ませていただいていました！もし続編も書いてくださるならとっても嬉しいです、、！！ (2021年11月19日 3時) (レス) id: 319c338f27 (このIDを非表示/違反報告)
uirusu-0(プロフ) - リクエスト沢山ありがとうございます！少しづつ載せていこうと思います！良ければ読んでいただけたら嬉しいです (2021年6月22日 23時) (レス) id: d5cf02e88c (このIDを非表示/違反報告)
詩織(プロフ) - はじめまして。いつもお話読ませていただいてます。リクエストなんですが、嫉妬するとすぐに殴ったりするけどそのあとには優しいみたいなリリーさんみたいです！お忙しいとは思いますがよろしくお願いします！ (2021年6月3日 22時) (レス) id: ef921d6dd3 (このIDを非表示/違反報告)
しおり - リクエストです！年下彼女に甘々なリリーさんみたいです！ (2021年5月23日 1時) (レス) id: a3292cc1ac (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：菌保持者 | 作成日時：2021年4月24日 8時
