うぎょるぎゅ

46.自爆(KH) ページ46

どうやら僕の超マイナス思考は杞憂に終わり、
結果から言うと、僕はお邪魔虫ではなかったようだ。
来てくれてありがとうと言われて、ほっとした。

最初からの事情を説明してくれるA。
泣きながら話す彼女を見て胸が痛んだ。

・・少し、苦しい。

本当に彼のことを大切に思ってたんだろう。
過去の話にも嫉妬を感じる自分がいる。

すると急に、彼女が質問してきた。

「ね、オッパ、彼のフルネームを呼んでたけど、知ってたの？
どうして私の元彼だってわかったの？」

ああ、泣き止んだね。
それはうれしいけれど。

どうしよう。

KH「・・・いや、・・・別に、なんとなく？」

一気に歯切れの悪くなる僕。

どうしよう。
実は彼のことは知ってた。
顔に見覚えがあると認識した途端、
記憶の端っこからフルネームが出てきた。

Aの出てるドラマを・・つまり、二人が付き合うきっかけになるドラマを見ていたから。
恋人役の彼と仲良さそうだなと思ってたから。
ちゃっかり名前を調べて、
「ヤー！！このやろう、パク・ミンギ。実際付き合ってたりしたら許さん！」
とかこっそり思ってたから。

や、そんで実際付き合ってたんだね。
いやいや、びっくり。


ああ。
よく考えるとその当時から僕はそんなにAペンだったのか。
タイプだとかいう事実にも気づいてなかったと思ってたのに。


KH「いや、彼の発言がさ、元彼なのか現在進行中なのかはわからなかったけど・・
別れようって言われて、別れないって主張してんだなと思って。それで。」


「うん、あ、確かにそうだね。」
オッパ頭いいんだね、あんな一瞬でそんなこと考えてたのか。
とか納得してる彼女。

ほっ。

誤魔化せたか？

「で？なんで彼のフルネーム知ってたの？
番組で一緒になったことがあったとか？」

あ、そこはスルーしないのか。
まぁさっきの状態に比べると、
彼のことをこんなに平然と話せるぐらいには落ち着いたんだね。
うん。よかった。

・・・・・で、何て言おう。
ああもう！

KH「・・ドラマ、見てたから。」

「ふぅん？何の？」

何その笑顔。
もしかしてわかっててからかわれてる？

KH「ああ、もう。
・・・Aが出てたから毎週録画してたんだよ。
・・元からペンだったんだよ。」

バレてるなら余計恥ずかしいから、さくっとバラした。
すっごい小さい声になったけど。


見ると、首から上が一気に赤く染まる彼女。
え、バレてなかったの？
何だよ、自爆かよ！

僕としたことが・・・！！

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