__出発前__ ページ27
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龍「シャワー浴びたいって言ってたやん。一緒に浴びよ？」
「んー...眠い...」
龍「飛行機でも寝れるやん」
「そうやけど...」
龍「激しすぎた？」
「ん...」
低い声でそう言ったAは、わりと本気のよう。
龍「逆に激しくなかった時あった？」
「ない...一回もない...」
即答したAに、龍友は笑いが止まらないらしい。
龍「とりあえず風呂行こうや。な？」
「ん...わかったって...」
そう言って龍友に抱きつく。
龍「ほら、行こ」
龍友はそのままAを起こし、浴室まで手を引いて連れて行くことに成功した。
こうして2人はシャワーを済ませ、リビングに戻ってくる。
「あー、めっちゃ眠い」
龍「もう化粧しいひんのやろ？」
「ん、もういい。向こう着いたら寝れるようにしたかってん」
龍「向こう着いたら誰か迎え来るん」
「ん、来るよー。向こうでマネージャーさん付けてもらってる」
龍「そっか。なら安心やな」
もう出よか、と龍友。
「ん、そうやね」
龍「空港でご飯食べよう」
「ん、わかった」
こうしてAの荷物を最終確認して、2人は羽田へと向かった。
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交通混雑を懸念して、2人は電車を使って羽田までやってきた。
「何食べようかー」
朝から大したものも食べずにいた2人は、お腹を空かせてレストランを物色する。
龍「日本食食べてたがいいんちゃうん」
「あー、そっかー。それもそうやな」
龍「僕肉があったらいいわ」
「それは知ってる」
龍「何で知ってるん」
「肉しか言わへんやん(笑)」
龍「えー、そんなことないで」
「ある」
龍「えー、嘘やーん」
そんなくだらない会話を交わしながら、仲良く手を握って歩いている2人。
結局定食屋に入ることにして、注文を済ませた。
龍「あー、めっちゃ寂しいやん」
「やなー」
龍「もう次帰ってくる日決まってるん」
「一応」
龍「何日？」
「16日やったかな」
龍「えー、12日もあるやん」
「付き合った頃はそうやったやん(笑)」
龍「今は深刻すぎる(笑)」
自分の変わりようが恥ずかしくなったのか、苦笑いの龍友。
龍「えー、じゃあ、12日分補給しとかなあかんかったやん」
「したんちゃう？」
龍「えー、そうかなー」
「したって」
龍「あかんわ、12日とか先が見えへん」
「仕事してたらあっという間やから(笑)」
龍「えー、僕あかんかも」
「その風貌でそれほんまやめて(笑)」
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作者名：べてぃ。 | 作成日時：2019年9月6日 20時
