__遅い夏休み__ ページ2
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札幌公演を終え、Aは渡韓まで少し遅めの夏休みに入った。
龍「楽しんできてな」
「ん、ありがとう」
龍「りっくんの写真送ってな」
「ん、わかってる」
龍「僕もチビ達の写真送るわ」
「ん、待ってる」
龍「浮気せんとってな？」
「ん、せんよ」
龍「寝る前は電話してな？」
「ん、するよ」
文字だけで見ると、別れを名残惜しんでいる仲のいいカップルだが、実質離れ離れなのは経ったの2日。
しかも明日の夜には会えるというのに、Aの手を握って惜しんでいる龍友。
亜「まだ続くのかな」
玲「続きそう」
隼「明日には帰ってくるんだよね？」
涼「ん、そう言ってたよ」
メ「それであれだったら韓国行く前どうなんの？」
裕「抱き散らかされるんちゃう？」
ホテルの廊下で、続々と撤退しようと通り行くスタッフやメンバー達を気にすることもなく、龍友の尋問は続く。
龍「着いたら教えてな」
「ん、わかってる」
龍「お父さん達にもよろしくな」
「ん、わかった」
龍「ありちゃんとは会うん？」
「ん、その予定」
龍「じゃあありちゃんとの写真も送ってな」
「ん、わかった」
龍「あと...」
まだ何かあったのではと思い返している龍友を横目に、もういい？、と少しめんどくさそうなA。
龍「思い出したら連絡する」
「ん、わかった」
龍「ん」
そう言って自分の唇を少し突き出す。
「何？」
龍「お別れのチューは」
「ないやろ」
龍「えー、あるやろ」
「みんな見てるやん...」
そろそろ解放されたい様子のAを見兼ねて、玲於がやって来る。
玲「もういいんじゃないっすか？Aちゃんだって久しぶりの連休なんだし」
「ほら、玲於が言ってるよ？」
龍「えー、ないん」
「龍友くんにするなら、みんなにするで？」
龍「メンさんにも？」
「もちろん」
龍「あかん」
なぜかメンディーだけを強烈に拒否する。
メ「なんで俺いっつもそういう位置なの」
涼「宿命っすね」
隼「ほら、Aちゃん行きたがってるよ？」
そう言って隼がAの手を引こうとする。
「行くで？」
龍「えー、待ってー」
そう言ってAのキャリーケースを引いて、一緒に歩き出す。
隼とAはちゃっかり仲良く手を握っている。
「隼にお土産買ってくるからね」
隼「ありがとう」
「みんなに買うけど」
そう言いながらエレベーター前に到着する。
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作者名：べてぃ。 | 作成日時：2019年9月6日 20時
