第1話 「ベトとモツと音羽館」 ページ2
館の前に少女が2人
その門には 金返せや催促状、差し押さえなどの紙が貼り付けられている。
『はぁまた貼り付けられてるよ…』
などと言っている間に歌苗は 警告 と書かれた紙を剥がし、
音羽館へ入った。
『あっ歌苗〜待ってよ〜!!』
と、歌苗を追いかけようとした時
奏助「──捨てないでぇぇ！歌苗ぇ！A!」
奏助くんが全速力で自転車をこいで、パッドくんと共にやってきた。
奏助「なんでぇ？！急に荷物捨てるとか！！」
歌苗「先月から言ってるのに、全然取りに来ないから」
奏助「え、そんな経つ？」
『もう、40日くらいたってるんじゃない？』
《正確には、42日前にメールを受け取っています》
相変わらずパッドくんはとても正確だ。
「『ねー！パッド君』」
と、声が揃うと双子なんだな〜ということを実感する。
「いやー色々忙しくて！でもさ、使ってない部屋だから、ずっと置いといていいって言ったじゃん」
歌苗「引っ越すって言ってるでしょ」
奏助「本気なの？」
『もう引渡し先も決まってるの』
奏助「でもー…」
何か言いたげな奏助くんを相手にしながら家のドアを開けると…
モツ「おっかえり〜!! 歌苗、A〜！
見て見てー！！」
と言いながらモツさんが階段の上から手すりに沿って
ローラーシューズを使いながら滑ってきていた。
『あっ、ちょっとモツさん!?
何楽しそうなことしてるんですか!?私も混ぜてください!!』←
歌苗「そうじゃないでしょ!!」
まぁ、そんなことをしていたら勿論危ない訳で…
モツさんは、3人の前で手すりから落ちて、顔を壁にぶつけてしまった
めっちゃ痛そう←
歌苗「何してるんですか？！怪我は…」
モツ「全然平気♪」
歌苗「でも鼻血が…」
モツ「わざと♪」
『モツさん顔が綺麗なんだから、顔に傷作っちゃダメですよ？』
モツ「どうしたのA急に口説いてきて〜
もしかして僕に惚れちゃった〜？♡(๑¯꒳¯๑)」
『そうじゃありません…ただ、単純に心配を…』
モツ「もう〜照れちゃって〜」
もうこの人心配するの辞めようかな…←
『とにかく、』
「『家の中でのローラーシューズは禁止です…』」
すると突然モツさんが歌苗の手を掴んで、膝をひざをつき
「禁断の行為にこそ真実が隠れてるかも？」
『…口説いてるのはモツさんじゃないですか』
すると今まで話さなかった奏助くんがいきなり
奏助「か、彼氏!?彼氏が出来たのか!!」
と言った。
「違うわよ!!」
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作者名：アイスですm(*_ _)m | 作成日時：2022年5月29日 7時
