街中歩いてたら逮捕されたんですが。【松田陣平】

逮捕９ ページ9

「伊達ー！高野ちゃんが可愛いからってイチャついてると陣平ちゃんのアッパー食らうぞー！」

「安心しろ、それはお前だけにだ」

「ひどくない！？」


松田さんと萩原さんのやり取りについ笑ってしまう。

本当に仲が良いんだなぁ。


そう思って萩原さんの腕をつつく。


『お二人ってすごく仲がいいんですね』

「ん？まぁね！小学校の時からの親友だし！」

『萩原さんと松田さんの学生時代かぁ〜。絶対モテてたでしょう！』

「もっちろん！でも陣平ちゃん、恋愛に興味なかったのかずっと断ってたんだよ」

『へ〜』


てっきり、「俺は一人のものにはならないゼ☆」みたいな感じかと←

まぁでもそんなわけないか。


「別に恋愛に興味なかったってわけじゃねぇよ」

「えー？じゃあ何で？好みじゃなかったとか？」

「･･･好きなやつがいたんだよ」


そう小さく呟いた松田さんは、耳まで真っ赤に染まっていた。


え、なにこの可愛い生き物！！

イケメンっていうか可愛い！？小動物！？！？


『そうなんですね！告白はしなかったんですか！？』

「･･･まだしてねぇ」

『えっ！？まだってことは今でも好きなんですか？』


黙ってコクンと頷く。いや可愛すぎワロタ。


女子より可愛いアラサー男性とは？？？？


「陣平ちゃん！？！？二股はちょっと目瞑れないかな俺！！！」

「ちげぇよ！同じ女だっつの！！」

「･･･マジ？」

「･･･マジ」


真剣な表情になる二人。


高校の時から今でもって、10年くらいずっと好きってこと？

松田さんに想われるなんて、すごく羨ましいなぁ。


「いつから？高一？」

「高三の文化祭の時から」

「俺なんも知らないんだけど」

「言ってないからな」

「言ってよ！？俺達親友じゃん！！いくらでも取り持つのに！！！」

「言えるかアホ」

「･･･あいつ、ああいう見た目なのに可愛いとこあるよな･･･」


安室さんが呟いた言葉に、強く頷く。


イケメンでワイルドなのに恋愛に初心ってギャップの塊やんけ！！！


「この際さ、酒の勢いで告白っていうのは！？」

『それはダメですよ！告白って大事なものなんですからちゃんとシラフの時に言わないと！！』

「･･･ああ言ってる」

「見てるこっちがムズムズするんだって！！」


萩原さんが松田さんの肩に手を置いて叫ぶ。

松田さんはめんどくさそうな顔をしていた。

伊達さん達は微笑ましそうに見守っている。



この人達家族？？？

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