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弐拾弐 ページ24

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「知らねぇんなら俺が話してやるよ!!こいつは、この女は二百年ぐれぇ前になァ──」

『っ待って、其れはまだ、!』


俺の一族を皆殺しにしたんだよ( 、、、、、、、、、、、、、、)!!」





Aの脳内に、映像が流れた。


まだはっきりと目に焼き付いて、忘れる事の出来ないあの“赤”。








 
 
 
 
 
 
事の始まりは、Aが中国を訪れた事だ。

その頃Aはスカーレットと名乗り、既に伝説として世界に名を馳せて居た。



中国に古くから暮らす一族──スカーレットを快く中国へ迎え入れた其の一族が、伊邪奈弥だった。



彼らはスカーレットを豪華な食事と遊戯でもてなし、沢山の首飾り、耳飾りと衣服を贈品として差し出した。


スカーレットはそれらを喜んで受け取り、久し振りのゆっくりとした休息を得た。




その時だった。

──中国に、関係は良好だった筈の隣国が攻めて来たのは。




当時、伊邪奈弥は中国の最高権力を握っており、彼らはその責務を果たさんとばかりに攻めてきた敵国の兵隊を壊滅させて行った。


だが、敵国の兵士達には──中国を落とす為の、とある策略があった。



其れは、偶々其処を訪れていたスカーレットを巻き込んでの策略だった。





兵士の一人が、伊邪奈弥の一人に告げた。




「我らに中国を攻め入る様告げたのは、スカーレットである」と。



スカーレットは勿論否定した。だが兵士は揃ってスカーレットの名を口にする。



伊邪奈弥は、スカーレットに詰め寄った。どうなのか、真実を、と。




スカーレットは、こう答えた。




案外騙すのは容易かったなぁ( 、、、、、、、、、、、、、)」、と。






だが然しこの発言は、スカーレットの本音ではなかった。





敵国の異能力者が、スカーレットを操って云わせた物であった。




だが伊邪奈弥に、その言葉の真偽を確かめる余裕など既になかった。





裏切者として、数万人もの人数がいる一族の彼らの矛先は一斉にスカーレットに向けられた。





スカーレットは嘆き悲しみ、そして彼らの力は今後世界の脅威になると考え、






──“三日間”で、一人を除いた一族全員を滅ぼした。

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作者名:妃薫。 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/nakaharaty1/  
作成日時:2018年3月12日 1時

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