【名前変換オリジナル】短編＆中編集

二日目 ページ2

「なーシニガミー」

「なんだ、人間」


死神との同居が始まって2日

いつまでたっても彼は素っ気ない


「名前で呼べっていってるのにー」

「俺を『シニガミ』と呼ぶお前に言われる筋合いはない」

「じゃあ君の名前を教えて」


シニガミは深くため息をついた


「服部零夜」

「服部さんかー」

「……なぜ『さん』を付ける？」

「えー？年上っぽいから」


服部さんはまたため息をつく


「・・・ならせめて敬語を使え」

「嫌だよそんなカタイ事」


口をとがらせて言うと服部さんは呆れた顔でこちらを見る

私と出会ってから彼は呆れた顔しかしていない


「お前、俺が笑うとでも思っているのか」

「・・・うん。笑ってほしい」


というかなぜ心を読むんだ！！

「ヒトの心なんか読むのは簡単だ。・・・理解は難しいが」

ただ、おまえの心は理解しやすい、と失礼なことをぼそりと呟いた服部さん

少し腹が立ったが本当に聞きたかったことを思い出して・・それを口に出す

「・・・ねぇ・・本当に私は・・」

「ああ。28日後に死ぬ」


冷たい視線が心臓を貫く


「・・・なんで？」

「なぜか？考えればわかるだろう。家族は一週間前の事故で死に、
　 たった一人お前は生き残った。親戚もいない」


28日後に生きる気力がなくなって、死ぬんだ

そういって肩をすくめた服部さんの顔は・・・死神の表情だった

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