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聞いたところ今日は部活は無いらしい。

折角だから、色々話そうと机に向き合って話している。




「Aはバレー部のマネージャーにはならんの?」



『え?マネージャーですか?ていうか男バレマネージャー募集してませんよね?』



「まぁ中途半端な奴ばっか来てたからな。キリないから一応今は募集してへん形やけど…」




北さんは頬杖をついて私を見つめる。え、目綺麗…かっこええなぁ…。




「Aバレーやっとったって治から聞いたから、もし良かったらと思ってな。ちゃんとやる人は大歓迎やで。」




『治が…?』




てっきり私のことなんて話したくないと思ってると思ってたのに。どういう風の吹き回しやら。





「まぁ侑は嫌そうな顔しとったけどな。」



『はは、でしょうね。』




「何やあいつらと喧嘩でもしたんか?」




『んー、結構しょおもない話ですよ?ほとんど私が悪いみたいなもんやし』




どうやら北さんは聞く気満々のようだ。恥ずかしいなぁ…

過去の話やし、淡々と私は北さんに話した。




.





『まぁ勝手に双子にコンプレックス抱えて自己嫌悪みたいな感じです。阿呆みたいな話でしょ?』



「……」




北さんは黙ったまま。そりゃあ呆れるか…
すると彼はフッと優しく微笑み私を見つめる。





「俺な、中学の時はユニフォームもろたこと無かったんよ。」




『え、…』


「ただ、ちゃんとやる。反復、継続、丁寧。何か心地よくて好きやねん。」




そんなんずるい。私が話したことより辛い話やん。
急に罪悪感が芽生えて、思わず下を向く。



「やから、今年初めて貰えたんが何かめっちゃ嬉しかったねん。」




A、と名前を呼ばれてハッと顔を上げる。
北さんの笑顔は、何やめっちゃ美しいなと思ってしまった。




「大丈夫、誰かがちゃんとお前を見とるで。」




『……』




何故か知らんけど、ボロボロ泣いとった。
慌てて目をゴシゴシと擦ると、ハンカチを差し出された。女子力高すぎる…




『私、北さん…みたいな人、になりたいです…グズッ、。』



「侑と治と同じ遺伝子引き継いどるから難しいんちゃうか。」



『え〜〜〜……じゃあ、意地でもなって、みせます。』




ズズ、と鼻水を啜ってハンカチを丁寧に畳む。
こういうところも丁寧に、ちゃんとしとるんやろうなぁ。




『ハンカチありがとうございます、後日返します。』


「はは、待っとるわ。」





.

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こめつぶ(プロフ) - めっちゃ神作でした…!!!親と兄弟が目の前にいるのに何度も涙出そうになって、めっちゃ堪えました。本当に素敵な作品、ありがとうございます!!!!多分これからもリピートさせていただくと思います!!(() (4月8日 16時) (レス) @page50 id: e94f7d2b88 (このIDを非表示/違反報告)
ふゆ - 神作ッ!!!主様天才すぎます。3周目に突入したのに涙が... (4月4日 0時) (レス) @page47 id: d24603059d (このIDを非表示/違反報告)
赤羽 - なるほどなぁ、、神、 (4月3日 1時) (レス) @page50 id: b22b7ccd76 (このIDを非表示/違反報告)
月三沢(プロフ) - 内容もそうだけど題名の伏線回収が良すぎる。主様神としか言いようがありません (2月17日 18時) (レス) @page50 id: cb6a9a20f8 (このIDを非表示/違反報告)
脱兎@さき(プロフ) - もう泣いたりドキドキしたり感情がとても忙しかった…!とても良い作品で何回も見直してしまいました! (12月30日 0時) (レス) @page50 id: 474e2f0f3d (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:にろ | 作成日時:2020年5月17日 14時

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