ぎこちない ページ33
「ちょっと侑、何Aに変なこと言ってんの。」
「うげ、おったんか角名…」
背後には明らかに不機嫌な倫太郎くんが侑くんを睨んでいる。
「何やねんちょっとからかっただけやろ!」
「からかうにも限度ってものがあるのご存知?」
『ちょ、2人とも…』
すると侑くんは倫太郎くんに向かって、ニヤリと不敵な笑みを浮かべた。
「まぁでも、半分本気やったけどな?」
「はぁ?お前マジふざけんなよ?」
『わー!!喧嘩はだめ!!』
何となく侑くんと倫太郎くんて混ぜるな危険みたいな雰囲気あるの気のせいかな…。
あの後、先輩方が止めに来て助かった。
それにしても半分本気って…
侑くんは何考えてるのかたまにわからない。
.
「ほな明日明後日と体育館点検でオフやから、皆ちゃんと体休めや。特に双子。」
「「は、ハイッ…」」
各自解散となり、ぞろぞろと皆帰る方向へと足を進める。
ふぅ、と一息ついて帰ろうとしたら倫太郎くんに呼ばれる。
「一緒に帰ってもいい?」
『え!あ、もちろん!』
後ろから侑くんと治くんに冷やかされたのは気にしないでおこう。倫太郎くんはやけに反抗してたけど…
そのせいか、あれからずっと会話がなくちょっとぎこちない雰囲気が漂う。
(うーん…やっぱりいざ2人きりになると、何話せばいいかわかんないなぁ…。)
するとふと、先日銀島くんが話してた言葉を思い出した。
__角名のことあんまり知らんのちゃう?__
『あ、あのっ!!』
「えっ?」
『り、倫太郎くんは好きですか!?』
「え」
倫太郎くんは目を見開いたかと思えば、徐々に顔を赤くする。…………あ、
自分が言った言葉を思い出して、あまりの恥ずかしさに手で顔を覆う。
(主語!!抜けた!!!!)
『あっ!えっと、好きって言ってもあれ、あの、えっと……そ、そう!食べ物!!好きな食べ物、何が好きかな!?』
「あ、好きな食べ物か、えっと…、チューペットが好きかなッ…」
『そ、そうなんだ!へぇ〜!』
やばい、倫太郎くんも驚いてるじゃん。私あほだって思われたじゃん。
やだ、もう泣きたい…この場から立ち去って走りたい…
「えっと、話変わるんだけどさ…」
『あ、うん!』
何も触れないでスルーされて余計恥ずかしくなる。
すると突然、私と倫太郎くんのスマホの通知音が鳴った。
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麻呂ましゅ(プロフ) - 宮侑イケメン過ぎて今度は侑の小説見たくなっちゃったー( ߹꒳߹ ) (11月15日 7時) (レス) @page47 id: e05060289a (このIDを非表示/違反報告)
なっちち(プロフ) - 久々にキュンキュンきました(*´ω`*) (2021年2月7日 4時) (レス) id: 5d60cec675 (このIDを非表示/違反報告)
なこ(プロフ) - 気づいたらニマニマしてました……とても良い作品ですね(*´ `) (2020年5月18日 22時) (レス) id: 5054bb840e (このIDを非表示/違反報告)
はちみつ - 可愛すぎるってぇぇぇぇ!やばい!讀みながらひとりで騒いでたわ (2020年4月12日 16時) (レス) id: 767cede04a (このIDを非表示/違反報告)
みかん(プロフ) - 更新お疲れ様です!続きがすごく楽しみです!!応援してます!! (2020年4月7日 1時) (レス) id: f894f75d5c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:にろ | 作成日時:2020年3月11日 10時