＿私は希望を捨てた

扉が開いた　byあき ページ5

驚き、扉の方を見る。

そこには、玲と優梨の姿があった。


あ、あれ……？

なんで2人が来たの……？


もう来ないと思ってたのに。

2人は息を切らしている。


玲「希望(のぞみ)、最近、来れなくて本当にすまなかった……。」

希望(のぞみ)「なんで来たの……？」

優梨「なんでって。テスト期間、終わったからに決まってるでしょ！」


なんで、なんで。

また来る理由なんてないでしょ？

温かい。

心が温かい。



久しぶりに会えた2人を見ると、少し寂しかった。

私と会わない間に、変わっているような気がしたから。

怖かった。


2人が私の知らない2人に変わってしまうのが。


私は弱虫だ。

あぁ、また泣きそう。

でも、泣いてはだめ。

これ以上弱くなりたくない。


希望(のぞみ)「来てくれてありがとう！」

私は、無理して笑った。


玲「久しぶりにゆっくり話そうぜ。」

優梨「そうだね！」

2人は椅子に腰をかけた。

そして、私にたくさんの話をしてくれた。

そのほとんどは学校の話で、辛かった。



私は行きたくても行けないのに……。

2人は悪くない。


そう分かってても、怒りが湧いてきた。

そして、私はついに怒りに耐えられず、怒鳴ってしまった。


希望(のぞみ)「なんでそんなに楽しそうなのよ！私は辛いって言うのに！帰って！！」

怒鳴ると、2人は寂しそうに私を見た。


玲「あ、すまねぇ。」

優梨「ごめんね。」


2人は病室を出て行った。


あぁ、やってしまった。

自分は何をしているのだろう。

もう分からない。

この時からだろうか。









私は壊れ始めた。

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