愛されたい気持ちは知っている

秀明の時間 ページ7

無事家に帰った。

そういえば、今日はKZの集合だっけ。


少し前の私なら、もっとウキウキしてたのに。



もう、何も感じなくなってきたよ。


そろそろ秀明に行かなきゃ。



私は秀明バッグを持ち、家を出た。



この時からだろうか。


私は、「いってきます。」も「ただいま。」も言わなくなった。


もはや、「おはよう。」も「おやすみ。」も言わなくなるのかもしれない。




私にとって、言葉ってなんだっけ。


嘘を言うためにあるんだっけ。


それとも、気持ちを伝えるためにあるんだっけ。




もう、なんでもいいか。




私は秀明に向かった。



何も考えず、ただぼーっとして。



そんなことをしていると、秀明に着いていた。




そして、ただ授業を受けた。


なんで、授業を受けてるんだっけ。



親に行けって言われたからだっけ。

自分が頭良くなりたいからだっけ。


KZのみんなに会いたいからだっけ。



全てが分からなくなってきた。



時が進めば進むほど、分からなくなってくる。





時間が止まればいいのに。




そんな願いは届かず、休み時間はきた。


はぁ。




カフェテリアに向かわなきゃ。




1番遠いから、大変。



それでも、行かなければならない。





私はゆっくり足を動かした。




少し前の私なら、きっと走って向かっただろうな。




昔の私と今の私。





なんでだろう。





何かが大きく違う。




よく分からないけど、何かが違う。



私は、どこかで間違えたのだろうか。


まあいいや。




どうせ、考えても分からないだろうし。


とりあえず、カフェテリアに行けばいいか。

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