クールアーヤの過去は知っている

忘れてはいけない　立花side ページ9

忘れるな。

決して、忘れてはいけない。


ママもパパもお兄ちゃんも奈子も。


誰1人として、忘れるな。



そして、何より、私が犯した罪を忘れるな。





KZと出会えて、笑うことが増えてしまった。


ダメ。

笑うな……。



自分だけ幸せになるなんて、不公平だ。






だから、笑っちゃダメ。




そう思ってるのに、なぜだろう。







KZと居ると、自然と口角が上がってしまう。


心が喜んでしまう。




ダメだって言ってるだろ。


笑うな。喜ぶな。


自分が犯した罪を忘れるつもりか？




私は、自分で自分を問い詰める。





でも、その中で私の”本当の心“は叫ぶ。








”辛い“









どうすればいいか、わからない。




ただ、泣き叫びたい。









もし、私が『助けて』と言うならば、




KZのみんなが、助けてくれるだろうか。

KZのみんなが、私を支えてくれるだろうか。



心がKZを必要としている。





でも、ダメなんだ。




KZのことなんて、忘れろ。


KZに頼るな。




私は、“本当の心”を押し潰し、“偽りの心”を作る。



それくらいのことしか、できないから。


私自身が、弱いから。







もっと強くならなきゃ。


もっと、完璧にならなきゃ。





そうじゃなきゃ、許されない。






おし、とりあえず、家で勉強だ。









彩の道は、果たして正しいのか。

彩の道を変えられるのは、KZだけ。

さあ、彩を助けられるかな？

今思えば…… 美門side→←彩の過去　？？side

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