クールアーヤの過去は知っている

彩の影　立花side ページ2

無事、私たちは家に帰った。



ベットの布団にうずくまる。

私はKZに入れて、世界観が変わった。

笑えるようになった。

本当の笑顔で笑えるようになった。



それが、何よりの幸せ。

心の奥底から感じる気持ち。

こんなの初めてだ。



KZに出会えただけで、こんなにも変わるんだな。


このまま、ずっと一緒に居たい。

でも、そんな願いさえ、神には届かない。

辛いとは思うが、仕方がない。



それが運命というものだから。

KZと出会えたことこそ、奇跡なんだからな。



これ以上の幸せは願ってはいけない。

なあ、みんなは幸せ？



幸せと言うなら、その幸せを私に分けてくれないか？

幸せじゃないと言うなら、私と一緒に幸せを作り上げていかないか？

なんてな……。



無理なこと言って悪かったよ。

でも、ひとりぼっちは嫌なんだ。



KZと出会ってしまったから、誰かと一緒にいる素晴らしさを知ってしまったんだよ。

そうしたら、もう1人でいることが怖くなっちまった。


KZに私の過去を教えたくない。

教えたら、みんな離れていく。

また、ひとりぼっちだ。



そんなの嫌なんだ。

お願いだから、離れないでくれ……。

私は布団に涙を染み込ませ、泣いた。


泣くのは久しぶりだな。

あの時以来。









彩のいうあの時とは？

彩がなかなか見せない涙を見せるほど、KZは大切なんだな。

彩の過去が晒される時だ……。

KZは彩を好きでいられるかな？

それとも、離れていくのかな？

さあ、KZがどちらの行動に移すか、楽しいだな。

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