5.クエスチョン!アンサー! ページ5
.
一つ一つと問われている質問に答えるのだって馬鹿らしい。
.
そんなことを頭で考えていたのなら、出されていたアイスコーヒーの氷はもう溶けていて
生温く、薄く、少し苦いようなそうでも無い味が私の口の中を満たす。
まっっず、素直に不味、このコーヒー。
.
九井「その髪色地毛か?」
「違います、元々白髪なんですか?」
九井「ちげぇよ、黒だ黒。んだ、染かよ。」
「なんで黒なんですか」
九井「地毛が黒でなんで文句言われなきゃなんねぇんだよ。オマエことなんで染めでそんな綺麗なんだ、ぶっ飛ばすぞ。」
「理不尽すぎて涙出てまう」
.
九井さんとは初対面である。
それだと言うのに互いに互いで、そんな言葉ばかり投げていては、睨まれてしまうから怖い。いやまぁ、明日があるとはもう思ってないけど。
互いに、なんでそうなったのかの少しの話をするだけ。
.
クエスチョン?アンサー!
なんてバカげたことを考えながら、生温くて薄くなったアイスコーヒーを飲んだ。相変わらず不味い。
性格なんて正反対、喋り方も考え方も何もかも違う。けど、ふわり揺れる白い髪と黒の瞳が、彼だから。
やめて欲しいと思った、その長い髪を切ってやりたいと思った。
.
「……………もう、忘れたつもりだったのにな。」
九井「忘れられてねぇだろ、どうみても。」
「それは九井さんもじゃないですか。」
九井「忘れるつもりなんてねぇよ、オレは。今のオレがいんのは、あの人の死が関わってんだから。…………オレは忘れねぇよ、ぜってぇに。」
.
なんで、って問いかけるのも面倒臭い。私と彼しかいない世界は、どうにもこうにも寒いらしい。
陽だまりもない、ただただ無機質なような無色な世界。
誰かが関わることもない、そんなら世界だ。
.
「服の趣味、全然違うんですけど」
九井「知らねぇって。カンフーコートいいだろ」
「三葉くんは和服好んでました」
九井「尚更に知らねぇよ!!!!」
.
中華服なんてきてないもん、三葉くんは。三葉くんは和装とか好んでたもん。
なのに、白い髪に染めたから、あの日はビックリしちゃった。
だけど、すごい綺麗だったし、似合ってた。
.
何もかも違うのに、似ているなんて、バカみたいじゃんか。
.
6.似てないし違う、けど似てる→←4.Silence .. Silence ...
253人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「東京リベンジャーズ」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ちょき。(プロフ) - 十六夜夏希さん» まだ2人とも囚われてるような感じになってます!! 少しずつですが、物語が動き始めつつありますので、見守って貰えたらです! コメントありがとうございました! (2021年12月5日 9時) (レス) id: 186429bef0 (このIDを非表示/違反報告)
十六夜夏希(プロフ) - え、めちゃくちゃ切ない…。それぞれの囚われている感がめっちゃ好きです。ココの推しもっと増えろ。(笑)更新頑張ってください! (2021年12月1日 2時) (レス) @page38 id: 1ab5df6e8d (このIDを非表示/違反報告)
ちえ - ココオタクって言われてしまったうち喜んでいいのやら😩 (2021年11月30日 0時) (レス) id: 0560ab194e (このIDを非表示/違反報告)
ちょき。(プロフ) - ちえさん» 九井くんいいですよね!!わかります!!私も好きです! 今回は九井くんメインのお話でしかも長めのお話なので、楽しんで貰えたらです! コメントありがとうございました! (2021年11月28日 23時) (レス) id: 186429bef0 (このIDを非表示/違反報告)
ちえ - ココが推しなのでこういう話しがもっと見たいです。 (2021年11月26日 19時) (レス) id: 0560ab194e (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:ちょき。 | 作成日時:2021年11月22日 13時