16.ケイヤクセイリツ ページ16
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契約ってこんな感じなんだな、って思う。
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あれやこれやと文句を垂らしながらも、互いに不備がないようにと契約を交わすわけだ。
判子に朱肉をつけて印を押しては、直筆のサイン、それから指紋のハンコ。
徹底しているのを見て、吐きそうになってしまう。
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契約関係であるとき、そうやって接して欲しい場合は、互いのことをその人の名前で呼ぶことになっている。
だから、私は彼を三葉くんと呼べば、彼は三葉くんになるそうだ。
それなら、私はあの日言えなかったことを言えるのではないか。
言いそびれてしまった言葉を、言ってもいいのではないか。
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それじゃぁ意味が無いだろう。
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九井｢契約成立、これから宜しくな、井山A｣
｢どうぞよろしくお願いします、九井さん。契約内容に書かれてませんでしたけど、家とかはどうするんですか｣
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なんていえば、なんで今それを言うんだ、って顔をされてしまった。
別に良くないか、合鍵とかは別にあれだし。
それにプライベートに関わる内容でもある。内容には、プライベートには干渉しないことって書いてあったくせに。
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九井｢会社までどんくらいだ？｣
｢歩いて10分ですけど｣
九井｢じゃ引っ越せねぇな。………………もし、死ぬほど三葉に会いたくなったら、来いよ。いるかは保証しねぇけど、家にいる時は何もしてねぇから。｣
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投げ渡されたものを受け取ったのなら、それは合鍵のようなもので。
え？
いや、え？なんで？
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九井｢基本的にオレは呼び出す側だからオマエの鍵はいらねぇ。じゃーな、ほら出てけ｣
｢痛い痛い痛い痛い、三葉くんはもうちょっと優しいもん！｣
九井｢契約書読んだろ、契約関係は24時回ってから有効なんだよ。まだ契約関係じゃねぇ、出ろ。｣
｢だから！三葉くんを演じてくれるなら、三葉くんは私にもっと優しいって言ってるんです！！｣
九井｢わかったっての！！！｣
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そうやって、ギャーギャー言いながら部屋を追い出されたのなら、廊下は無音の世界だった。
でも
──────── ｢オレじゃダメですか、Aさん｣
私の耳には録音機能でもあるのだろうか。
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17.代わりと代わり ─ side 九井→←15.ギブ・アンド・テイクの関係性
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ちょき。(プロフ) - 十六夜夏希さん» まだ2人とも囚われてるような感じになってます！！ 少しずつですが、物語が動き始めつつありますので、見守って貰えたらです！ コメントありがとうございました！ (2021年12月5日 9時) (
レス) id: 186429bef0 (このIDを非表示/違反報告)
十六夜夏希(プロフ) - え、めちゃくちゃ切ない…。それぞれの囚われている感がめっちゃ好きです。ココの推しもっと増えろ。(笑)更新頑張ってください！ (2021年12月1日 2時) (レス) @page38 id: 1ab5df6e8d (このIDを非表示/違反報告)
ちえ - ココオタクって言われてしまったうち喜んでいいのやら😩 (2021年11月30日 0時) (レス) id: 0560ab194e (このIDを非表示/違反報告)
ちょき。(プロフ) - ちえさん» 九井くんいいですよね！！わかります！！私も好きです！ 今回は九井くんメインのお話でしかも長めのお話なので、楽しんで貰えたらです！ コメントありがとうございました！ (2021年11月28日 23時) (レス) id: 186429bef0 (このIDを非表示/違反報告)
ちえ - ココが推しなのでこういう話しがもっと見たいです。 (2021年11月26日 19時) (レス) id: 0560ab194e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ちょき。 | 作成日時：2021年11月22日 13時
