弱った左馬刻様の安定剤 (ページ10)

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夕飯ページ10

Aside

部屋を出るとすぐ、霧島に声をかけられた。

霧島「お嬢。左馬刻の具合はどうだ？」

A『食欲もあるし、

普通に話も出来たから、大丈夫そう。

いつも通りだよ。

今は、薬も効いてるみたいで

ちゃんと寝てくれた。』

霧島「んじゃ、お嬢も飯にするか？」

A『ん……皆さんはどうするんですか？』

銃兎「私達のことはお構いなく。」

霧島「そういう訳にもいかねぇだろ。

食べれるんなら、皆で食うぞ。」

理鶯「しかし、良いのか？」

A『構わないですよ。

私達だけで食べるのも気が引けますし。』

銃兎「……では、お言葉に甘えて。」

理鶯「すまないな。頼もう。」

A『えぇ。

…………それより霧島。

出かける時に声をかけてって

言ったはずだけど…？』

霧島「………あー…悪い。

すぐだし大丈夫だろうと思ってな。」

A『もう…。

次からはちゃんと声かけてね。』

そうして、

霧島がご飯の用意をしてくれている間、

二人と少しお話をした。

銃兎「そう言えば、あなた方はどうして

あの場に来たのですか？」

A『それは……

左馬刻から電話が来まして。

かなり辛いようで声も出せないでいたので

霧島に居場所を調べてもらって

迎えに行きました。』

銃兎「……？居場所はどのように

調べたのですか？」

A『…………いつも連絡をしてくる時に

左馬刻は自分の居場所を伝えてくれないので

GPSを付けているんです。

と言っても、霧島のスマホからしか

調べることは出来ませんが。

これは私も知らなかったことですが、

霧島は左馬刻に内緒でスマホを弄り

GPSを付けていたようです。』

霧島「そうでもしなきゃ

探すのに骨が折れんだよ。

まぁ、そんなことしたせいで

あいつは俺を信用して無いがな。」

A『そうだ。

勝手に二人に話をした事、

左馬刻が怒ってたよ。

一発くらい殴らせて欲しいって。』

霧島「相変わらず血の気が多いな。

後で詫び入れとくよ。」

A『喧嘩しないでね。

…………他に、

聞きたいことはありますか？』

銃兎「いえ。」

理鶯「ひとつ、いいだろうか。」

A『なんですか？』

理鶯「二人は、付き合っているのか？」

霧島「おい、その話は……」

A『霧島、大丈夫だから。

付き合ってはいないですよ。』