6『アカンよ』 ページ6
ハリーくんがいい事思いついた、と言いたげに、カートを引っ張って赤毛一家の後を追った。
本来なら私はここで引き下がるべきだろう、と『じゃぁね』と言う。
「え？マリーも行くんだよ」
『えぇ…でも、多分あの人達、魔法使いでしょ？ただの人間の私は…うん。ちょっと気まずいよ』
「大丈夫だって！」
いつからそんな強引になったのハリーくん。
手をグイッと引かれ、止むを得ずついていくことに。どうせすぐに跳ね除けられるんだから…もう！
「さて。もう汽車が出発しちゃうわ！」
モリーさんらしき女の人がそう言うと、1番年上の男の子が走りだす。絶対に見逃さないように目をカッ開いてたのに、最悪なタイミングで人混みが前を横切り、何も見えなかった。
目を閉じる。開いてたせいで乾燥して涙が出てきた。
「マリー、……泣いてるの？」
『ずっと開いてたから乾燥し……』
突然、ハリーくんに抱きしめられた。
ほわっ？
『えと…ハリーくん？』
「大丈夫だよ、マリー」
『う、うん』
何が⁇
「しばらく会えないけど、クリスマスには帰ってくるから」
ホグワーツに行けると信じて疑わなかった、私の数ヶ月の努力が脳裏に浮かんだ。
ハリーくんと仲良くなったのは、どうしても原作に関わりたかったからだ。利用するようで申し訳ないけど、でもどうしても。
どうしても、魔法をこの身で感じてみたかった。
まぁ、結果的に行けないんだけどね！！(ヤケクソ)
その涙ぐましい努力がこうしてハリーくんが私に滅茶苦茶懐くような事態を招くとは。いや別にダメではないけど。
このまま寂しくて泣いてるフリをしようかと思っていると(悪魔かよ)、ふと気付いた。
『ちょ、ちょっと待って…ハリーくん今なんて？』
「？だから、クリスマスには帰ってくるから大丈夫だよ、って────」
『ダメ！！』
自分でもビックリするくらいの大声を出した。
「ま、マリー？」
それはアカン
一年時のクリスマスといえば、仲良くなったロンくんとハーマイオニーちゃんと協力してなんやかんやするシーンがあるはずだ。あと、でっかい鏡を見つけて虜になっちゃう。
あれないと、ヴォルデモート様倒せないじゃん！
たしかに、魔法皆無なんて暇すぎてハリーくんと喋りたいけどさ。
原作の原型は留めてほしい。切実に。
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とお。(プロフ) - ますしんさん» コメントありがとうございます。そう言っていただけて嬉しいです🙌🏻亀更新ですが、これからもよろしくお願いします❕ (2月25日 21時) (
レス) @page30 id: bd66dfc1ca (このIDを非表示/違反報告)
ますしん(プロフ) - マグルなのにスリザリンは展開気になりすぎる笑笑でも主人公の性格的には確かにスリザリン笑笑今後も応援しております！！ (2月25日 17時) (レス) id: 3a092db897 (このIDを非表示/違反報告)
お。(プロフ) - ユウさん» 更新遅くて申し訳ないです……。コメントありがとうございます！ (1月31日 12時) (レス) id: 08eb455a1d (このIDを非表示/違反報告)
お。(プロフ) - 蘆花さん» 私だったらこうしちゃうなって思いながら書いてます、笑。コメントありがとうございます！ (1月31日 12時) (レス) id: 08eb455a1d (このIDを非表示/違反報告)
お。(プロフ) - 天天さん» 3周！？そんな…光栄です…！！ (1月31日 12時) (レス) id: 08eb455a1d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：とお。 | 作成日時：2023年3月18日 13時
