11『もしもの話』 ページ11
*
「────そのマルフォイは本当に嫌な奴なんだよ、まさにスリザリンって感じで」
『へぇ』
「僕とロンとハーマイオニーはグリフィンドールなんだ。勇気ある者が住まう寮」
『ふぅん』
「レイブンクローは賢い人が行く所。
……頭良すぎて何話してるのか分からない変わった人もいるけど」
『すごいね』
「ハッフルパフは────マリー？」
『ん？』
「聞いてる？」
『聞いてる聞いてる』
「それ絶対聞いてない人の定型文」
『頭いい言葉知ってんね』
「話そらさないで」
夏休み真っ只中という事もあって、人がいない+冷房付き+自由に本を読める場所に、私たちは来ていた。
そう、図書館。
出来るだけ端の席で、学校から出た課題をこなす。
前世で培った知識のお陰で、年齢にしては頭が良い私は偏差値高めの
お陰で夏休みだというのに課題に埋もれているけど、魔法に関われない虚無感やら虚しさを打ち消すくらい勉強させられるので、ちょっと助かってる。
家について早々、魔法に関する道具を全て隠されたハリーくんは相当暇らしい。
勉強するでもなく本を読むでもなく、私に話しかけて来る。かまちょかよ。可愛いけどさ。
「何してるの？」
『課題』
「うそ。夏休みだよ？」
『あのねハリーくん。
君がホグワーツでキラキラの魔法を学んでる間、こっちは幾つもの数式を覚えさせられたの。
だから早く終わらせないと』
キツイ言い方なんて気にしなかった。
魔法のことを考えたくない。
魔法の話をしないでほしい。惨めになってくる。
魔法なんて、いっそ嫌いになりたい。
ハリーくんがこれで引き下がってくればいいんだけど。
「………マリーはきっと、ハッフルパフだと思う」
『は？』
思わず漏れた声。
私が求めてやまない
こんな酷い返し方をする私が、ハッフルパフ？
「ハッフルパフはね、優しい人がいく寮なんだ。皆んな優しくて面白くて、一緒にいて楽しいよ。
マリー、君は僕を救ってくれた。
マリーだけだ。
あの場所から僕を助け出して、話しかけてくれたの」
ハリーくんのエメラルドの瞳が、優しく此方を見つめてた。
そんな瞳で私を見ないで。
だって私はただ、
貴方を利用したのは、私なの。
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とお。(プロフ) - ますしんさん» コメントありがとうございます。そう言っていただけて嬉しいです🙌🏻亀更新ですが、これからもよろしくお願いします❕ (2月25日 21時) (
レス) @page30 id: bd66dfc1ca (このIDを非表示/違反報告)
ますしん(プロフ) - マグルなのにスリザリンは展開気になりすぎる笑笑でも主人公の性格的には確かにスリザリン笑笑今後も応援しております！！ (2月25日 17時) (レス) id: 3a092db897 (このIDを非表示/違反報告)
お。(プロフ) - ユウさん» 更新遅くて申し訳ないです……。コメントありがとうございます！ (1月31日 12時) (レス) id: 08eb455a1d (このIDを非表示/違反報告)
お。(プロフ) - 蘆花さん» 私だったらこうしちゃうなって思いながら書いてます、笑。コメントありがとうございます！ (1月31日 12時) (レス) id: 08eb455a1d (このIDを非表示/違反報告)
お。(プロフ) - 天天さん» 3周！？そんな…光栄です…！！ (1月31日 12時) (レス) id: 08eb455a1d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：とお。 | 作成日時：2023年3月18日 13時
