xv ページ16
手紙を書き終わる頃には
ユンギと初めて会った時のような
窓の隙間から煌びやかな西日が姿を覗かせ
私の手元を照らしていた。
手紙を書いてもユンギの事は忘れられない。
涙は一生枯れない。
ユンギに会いたい。
コンコンッ
「オンニ、開けていい?」
自室の外から聞こえる妹の声。
『うん!いいよ〜』
慌てて涙を拭き取って返事をする。
ガチャッ
「オンニ宛てに花が届いてたの。」
『私にそんなの送ってくれる相手はいないよ?
人違いじゃないの?』
「分かんないけどAオンニ宛って書いてるもん。
とりあえずどうぞ。私今から塾だから、じゃーね」
バサッと私に花を押し付けて出ていってしまった。
これ、馬酔木の花だ。
花の間に紙が挟まってる。
Dear A
Yoongi
なにこれ、イタズラ?
だとしたら悪質すぎる。
3月9日に馬酔木の花の贈り物?
違う。
これはイタズラじゃない。
ユンギはもういない。
でも私はお葬式に行っていない。
病院の先生に生死の確認もしていない。
この花はユンギからだ。
私は急いで靴をはいて家を飛び出た。
私とユンギが初めて会ったあの病院へ足を急がせる
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きむそくじんが言ったダジャレ(プロフ) - まろんさん» コメントありがとうございますㅠㅠ とても励みになるのでそう言ってもらって嬉しいです!こちらこそ最後まで読んで頂きありがとうございました⸜🙌🏻⸝ (2022年8月8日 10時) (レス) id: 04699b3c3a (このIDを非表示/違反報告)
まろん(プロフ) - すごくすごくよかったです、、、!最初は号泣案件の小説かと思ったら違う意味で号泣案件でした、、、素晴らしい作品をありがとうございます😭 (2022年8月8日 2時) (レス) @page19 id: afb55879bb (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:さんずいへん | 作成日時:2022年8月3日 18時