Euphoria【Raul】 (ページ9)

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Grateful days 9 ページ9

ベッドシーツ交換の合間に繰り広げられる他愛もない会話は、どんどんと話題が変わっていく。

「あっ、そうだ。Aさん、この間の合コンなんで来なかったんですかー？」

「親戚のお葬式があって・・・ごめんね、人数足りなかった？」

「あっ、ご愁傷様ですぅ！すっごい好物件そろってましたよ！！広瀬先輩とかめちゃイケメンのシェフ捕まえてました！私もぉ、連絡先交換しちゃった」

「ふっふっふ、私も！」

あ、その話がしたかったのね。

彼女たちのマシンガントークを聞き流しつつ、仕事を終わらせた。今日は早上がりの日だ。

スマホが一瞬だけ着信を知らせた。辰哉の合図。もう病院を出たんだろう。

メッセージのやり取りは、極力しない。

わたしから連絡することも、ない。

30分くらいでウチに着くだろうから、お湯を沸かしておこう。今日の夕飯はお取り寄せしてあった有名店のラーメンだ！

煮卵もネギもめんまももやしも準備して、あとは麺を茹でるだけ。

というところで、なぜかスマホが鳴り響いた。

深澤辰哉、と表示されている。何かあったのかな？

「もしもし？」

『あー、A？今家にいる？』

「いるけど・・・どうしたの？」

『いやー、おまえんちの前に、なんかでっかい男がいるんだわ』

はぁ？