Euphoria【Raul】 (ページ41)

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Grateful days 41 ページ41

「あれ、Aさん？」

はっとして顔を上げると、ラウールの後ろに目黒さんが立っていた。

「めめ！あべちゃんと、こーじくんもいるのか〜」

「おい！いたら悪いんか！なんでやねん！！」

ジタバタしているこーじくんは、先日の打ち上げのときにもいたな。その隣のすらっとした男性ははじめましてだと思うんだけど。

座ってもいいか、と聞かれて、ラウールが急いで回り込んできた。４人が精一杯のテーブルに、わたしプラス大男が４人。特に、目の前に並ぶ３人は密着していてキツそうだ。

「あべちゃんは、雑誌の編集者さんなんだよ」

「はじめまして、阿部と申します」

にっこりとそつのない笑顔で差し出された名刺には、ラウールが載っていたあの雑誌のロゴが入っている。

「よかったら、みんなで食べませんか」

阿部さんがそう言って、買い込んだ食べ物をテーブルの上にみんな広げた。

「なぁなぁ、写真撮ってもええ？」

そわそわとこーじくんがカメラを持ち上げた。

「ええー、高いよ？」

「ええで、ええで。ラウール撮らしてくれんねやったらなんぼでも払うわ」

ここにもラウールに甘いひとがいた。

苦笑していたらラウールがチッチッと首を横に振った。

「違うよ、Aさん撮るなら有料だって」

「ほんならツーショ撮ったるわ。ええやろ、ほら寄って寄って」