しあわせのおと【Daisuke.S】 (ページ5)

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PEACE!! ５ページ5

ガタッと部屋の入り口で音がして、びっくりして飛び上がってしまった。

のっそりと姿を現したのは、同期の目黒くん。背が高くてべらぼうにスタイルがいい。

採用面接の段階で広報部長が彼に花丸を付けて引っ張ったっていうもっぱらの噂。

「あ、喜多川。よかった、まだいて。あのさ、さっきのコラボの件どうなった？」

「あ、あー・・・ごめん、まだちゃんと共有できてなくて・・・」

「Aちゃんさー」

隣で大きなため息。恐々視線を向けたら、大きな目を吊り上げてこっちを睨んでいる佐久間さん。

「いくつ仕事抱えてんだよ。ちゃんと出せ！」

「すみません！」

ドカンと落ちた雷に頭を下げるしかない。

申し訳なくて頭をあげられないでいたら、自分のつま先の隣に黒いピカピカの靴が並んだ。

「すいません、ほんとは喜多川の案件じゃないんです。オレが伝言頼んじゃったから」

目黒の低い声に、のろのろと頭を上げる。

「だからだろ。そんなのさっさと共有しないとみんなが困るんだよ！」

それから目黒くんは佐久間さんにその案件を話し始めて、私はすっかり蚊帳の外で。

気配を消して2人の話を聞いていたら、じろりとまた睨まれる。

「Aちゃん、遅くなるから帰んな。聞いてても仕方ないっしょ」

仕方ない・・・けれども！言い方！

「べ、勉強になるから聞かせてください！」