きっと君の夢を見る (ページ20)

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🌹まるで花が零れるようページ20

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テヨンに会うのは2週間ぶり。

朝から美容院に行って、ずっと暗かった髪色を明るくした。

美容院の定番の質問「この後何するんですか」が苦手だった。忙しいテヨンのために私のスケジュールは大体いつもがら空きで、何の予定もないのに買い物行きますとか友達に会いますとか適当に見栄張っちゃって、ちょっとだけしんどい気持ちになっていた。

でも今日は「彼氏とデートなんです」とウキウキで答られた。

「じゃあ可愛くしなくちゃね！」とふわふわに巻いてもらったミルクティーベージュの髪。

こんなに明るくするのは初めてだからドキドキする。

びっくりさせたくて、テヨンの家に行く途中でふわふわの黒いバケットハットを買って髪を隠した。

せっかく巻いてもらった髪が少し潰れちゃうのは残念だけどサプライズだもん。

「ついたよ」と連絡をしてからオートロックを開けエレベーターに乗り込む。初めて1人でここにきた時は、周りにバレないか心配で必要以上に緊張して、余計怪しいよとテヨンに笑われた。

もう何回来たかは数えられないほどで、ずいぶんと慣れたものだと思う。

「A〜、会いたかった」

「わたしも」

「帽子なんて珍しいね」

ぎゅっと抱きつけば同じだけの力を返してくれるところが好き。イメージよりも分厚くて広い胸板も大好き。

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