🦖花が咲く理由が分かったよ ページ18
『今日も、君に捧げる花束を』の続き
XJ side
YY「シャオジュン、最近Aとどうなの」
XJ「どうって普通だけど」
YY「普通、ねえ」
XJ「なんだよ」
YY「俺が紹介してやったのになんの報告もないんだもん」
XJ「いちいち言うわけないだろ」
ヤンヤンは聞いてきたくせに興味がなさそうな顔で窓の外を眺めた。
俺のことをつまんないだとか散々なことを言うくせに、なんでこいつは毎回俺の教室に来てお昼ご飯を食べるんだろう。
人見知りでまだクラスに友達が出来ないのかと聞いたら、烈火の如く怒り出すのが目に見えているから口には出さない。
俺とAちゃんといえば、あの後二人でちゃんとカフェに行った。
Aちゃんと二人で居られることが嬉しくて、正直何を話したか覚えていない。
「今日はありがとう。楽しかった」と届いたメッセージで空も飛べると思った。
それから数ヶ月経った今では、タイミングが合えば一緒に帰るし、この前はテスト勉強だって一緒にしたし、たまに電話をすることもある。二回に一回来てくれればよかった誘いは、今では毎回いいよと言ってくれるようになった。
あんなことを言って、気持ち悪いと思われていたらどうしようかと心配していたけれど、そんなことはないみたいだ。………多分。
ミリ単位ではあるが進展していると信じている。
YY「Aって地味にモテるから早くしないと取られちゃうんじゃない？」
XJ「わかってるよ」
YY「当たって砕けろって言うじゃん、いつまでもうじうじしてんなよー」
Aちゃんが好きなのはお前なんだよ！と叫びだしたくなる気持ちをぐっと堪え、
「物事には順序があるんだ」と冷静を装ってみる。
ふうんと鼻で笑ったヤンヤンに無意味に苛立つ。
ヤンヤンに怒ったところでAちゃんの気持ちがこっちに向くわけじゃないし、最初から分かってて始めた恋なんだからと気持ちを鎮める。
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作者名：ロク | 作成日時：2022年12月25日 22時
