硬貨4枚 ページ5
ペラペラと楽しそうに話すルーク。Aは逃げることを諦めていた。
流石に楽しそうに話している相手を遮ってまで終わらせるのは気が引ける。相手が年上ということも相まって、自重した。
相手が悪かった、同学年だったら確実に話の腰を折っていたのに。
適当に相槌を打ちながらスケジュールを思い浮かべる。
今日は特に予定もなかったはず。ラギーと一緒に夕飯を食べる、くらいだ。勉強会の予定も無ければ誰かと会う予定もない。
珠の自由日ということもあり、早いうちにこの場から離脱したいと考えていた。
ルーク「ところでキミはムシュー・タンポポを兄のように慕っているようだけれど、血の繋がりはあるのかい？」
『む、むしゅー…たんぽぽ………？えぇと…ラギー兄ちゃんのことですかね？』
ルーク「ウィ！風の噂でそう聞いてね」
『血は繋がってませんよ〜。でもまぁ、兄みたいなものです』
そう返事しながらぼんやりと考える。
ムシュー・タンポポというのは何処からの由来なんだろうか？また西の言語？
流石に達者では無いためわからない。タンポポって花じゃないのか？朗らかだから〜、みたいな？
ルーク「そうだ、ムシュー・タンポポの話なんだけれどね、」
何度も出てきた名前に嫌気が指す。
完璧である自分がいながら他の人の話を出されるのは気に食わないのだ。
それが慕っているラギーなら尚更。
自分の方が遥かに知っているのに楽しそうに話されるのが嫌だった。
これ以上続けられてもつまらないため、向かいの椅子に座っていたルークの上に座る。
『…僕とお話したいのか、単に話を聞いてほしいのか、どっちなの？もうその話飽きちゃったぁ』
視線を床に落とすと、ルークは目を丸くした。
そして、2つの緑が弧を描く。
本能で危険を察知し、離れようとするも、腰に回された腕によってそれが拒まれた。
ルーク「まさかハイエナが自ら罠にかかってくれるとは…！」
『ぅげ…とりあえず腕……腕力やば』
ルーク「私は愛の狩人だからね！」
『…いい餌になったわけかぁ』
諦めてそのまま体を預ける。
先程相手した生徒と違って香水の香りはキツくない。好きな香りでもないが。まだマシってぐらい。
ラギー兄ちゃんの言った通り気をつければよかった、とAは今更後悔した。
狩人だなんて相性が悪すぎる。というか愛の狩人って何だ。
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しお(プロフ) - 完結おめでとうございますっ作者様の作品どれも大好きです！！ほんとにどタイプです(; ;)新作も楽しみにしています！頑張ってください！ (2020年8月17日 18時) (
レス) id: 555d662f3a (このIDを非表示/違反報告)
ぱるこ氏(プロフ) - 完結おめでとうございます！！すっごく読んでいて楽しい作品でした！またどこかで貴方様の作品に出会えますように（＾ν＾） (2020年8月16日 22時) (レス) id: f3351ce51f (このIDを非表示/違反報告)
あお(プロフ) - とても面白いです。この作品が更新されるのを毎日心待ちにしてます。更新大変だと思うので作者様なりのペースで頑張ってください！応援してます。 (2020年8月7日 22時) (レス) id: 9f253d2950 (このIDを非表示/違反報告)
諒(プロフ) - イライ&ナワーブさん» ご指摘ありがとうございます！お手数ですが、誤表記の話数をお教えいただけませんか？ (2020年8月7日 22時) (レス) id: 20c69aa8ad (このIDを非表示/違反報告)
イライ&ナワーブ - とても面白いと言うかBL最高！ (レオンではなくてレオナですよ) (2020年8月7日 21時) (レス) id: 1da65a8f09 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：諒 | 作成日時：2020年8月2日 13時
