対極ツインズ！4 ページ42
期待半分、諦め半分。
この人が亡くなったとして
明日の僕には関係の無いこと。
「アズール……生き返りそー？」
「黙っていてください！！！
今、集中してるんですから。」
心配そうな顔をするフロイドに
蘇生魔法をかけ続けるアズール。
傍ら、それを見ているだけの僕。
「これ以上魔法を使ったらアズール……
あなたも大事な事になってしまう。」
もう諦めよう。
なんて僕は、ここまでさせておきながら
最低な事を口にした。
「何バカなことを言ってるんです？
わざわざ僕を呼んできて見殺しにしろと？」
「それは……。」
アズールの言っていることは正しい。
何も言い返せなかった。
「そこまであなたが、僕に
魔法を使うなと止めるなら……
人工呼吸でもしたらどうですか？
ジェイド。」
「は？」
それだけは避けたかった。
なんのための蘇生魔法なのか。
「そーだよ。
ジェイドさっきから見てるだけじゃん。
こいつ死んだら一番後悔すんの
ジェイドだと思うけど。」
「そうですけど……それなら
一番心配しているフロイドがすれば良いのでは？」
人助けだと言っても、
見ず知らずの人の口に自分の口を付けるなんて。
「オレさっきアズール乗せて泳いできたせいで
息切れてるわけ。ねー？アズール。」
「あなたそれ、遠回しに僕を
重かったと言ってますよね？
……でもそうですね。
今、一番呼吸が安定してるのはジェイド
あなたしかいないんです。」
腹を括りましょう。とアズールは言う。
「僕は魔法をかけ続けますから。
さっさと終わらせてください。」
僕が終わらせなければ
ここでアズールも倒れてしまう。
「はぁ……。
お代は高くつきますよ。」
名も知らない、今日初めて会ったあなた。
僕は、彼女の口をこじ開けて
自分の口から空気を送った。
そして、口を離し胸部を手で押す。
数回押して、また口から空気を送る。
それを繰り返す。
数分後、
「……けほっ」
潮水を吐き、息を吹き返した彼女。
「やったじゃん、ジェイド〜〜！！
生き返ったよ！！」
人工呼吸しているうちに
情が移ってしまったのだろうか。
生き返った事に安心した僕は
普段は流れても気づかない涙を
頬に滑らせていた。
さて……
この責任は
彼女にとってもらいましょうか。
「あなたの名前は？
どうして溺れていたのですか？」
＿＿ここから僕達とあなたの物語が始まった。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 1344人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「ツイステ」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
紅葉(プロフ) - わかめさん» HD(激しく同意)です…！ (2020年11月4日 19時) (
レス) id: 12a91dd005 (このIDを非表示/違反報告)
わかめ(プロフ) - 紅葉さん» ほんと、バグってますよね笑そこがまた、好きなんですけどね！ (2020年11月4日 8時) (レス) id: b561aca817 (このIDを非表示/違反報告)
紅葉(プロフ) - 距離感バグってる…確かに← (2020年10月31日 18時) (レス) id: 12a91dd005 (このIDを非表示/違反報告)
わかめ(プロフ) - 紅葉さん» 紅葉さん初めまして！あ、バレました？((自分オクタ推しなもので……つい贔屓してしまいます／(^o^)＼ (2020年10月28日 23時) (レス) id: b561aca817 (このIDを非表示/違反報告)
わかめ(プロフ) - イムム・ルリクリルさん» イムム･ルリクリルさん初めまして！か、神作ですと！？光栄すぎるお言葉とても眩しいです(/ω＼)更新頑張らせていただきます……！ (2020年10月28日 23時) (レス) id: b561aca817 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：わかめ | 作成日時：2020年10月21日 22時
