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「いけませんねえ。魔法を使っての私闘は禁止ですよ?」


 いつからそこに立っていたのか。

 俺は先輩の後ろに立ち、その顔を覗き込んでいて、先輩は椅子の背に凭れて俺の事を見上げていたけれども。流石に目の端に彼の黒いコートが過ぎれば気が付くはずだ。
 それなのに、顔を上げればすぐに学園長の特徴的な装いが見えて、どうしてこれにここまで近づかれるまで気が付かなかったのだろうか。


 渋々と身体を離すと、チッと舌打ちをした男が、微量な魔力をこめかみを伝って監督生に送り込む。ドクリと血管が脈打ち、同時に襲った頭痛と立ち眩みにぐらりと崩れた彼の身体をクロウリーが片手で受け止める。

「コラ!教師の前で堂々と校則違反をするんじゃありません!」
「ぐっ、そうは言ったって、元はソイツが」
「今日の所は見逃してあげますから、それを仕舞いなさい。食堂は火気厳禁、魔法厳禁!ですよ!」

「っぅ、…俺、まだ負けてな、…っぃて!!」

 歯を食いしばって男を悔し気に睨む監督生の頭を、クロウリーがこつんと小突く。


「君も君です。クルーウェル先生の授業での過去レポートや試験の貸与は禁止されているようですが、そちらは?」
「…。どうか、ご内密に」

「うむ、よろしい。ここでの事件は不問にしましょう。…ところで、私は監督生くんを呼びに来たんです。もう一人で歩けますね?」

 そう言った彼がパチンと指を鳴らすと、あんなに重かった身体が軽くなり、不思議と足に力が入るようになった。


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副村(プロフ) - やまかさん» わー!ほんとだ!!!見返ししていなかったのが仇となりました…。お恥ずかしい限りです。申し訳ございません。ご指摘ありがとうございます。これからもご愛読いただける作品になりますよう努めてまいりますので、よろしくお願いいたします…! (2020年10月11日 2時) (レス) id: f5b1efd963 (このIDを非表示/違反報告)
やまか(プロフ) - いつも面白いお話をありがとうございます。これからも陰ながら応援させて頂きます。 (2020年10月11日 2時) (レス) id: 889b8b96c0 (このIDを非表示/違反報告)
やまか(プロフ) - はじめまして、いつも拝読させて頂いおります。1つ訂正して頂きたい箇所がありましてコメント致しました。クルーウェル先生の名前の事なのですが、『デイヴィス・クルーウェル』です。『デイヴィル』となっておりますので訂正して頂けると幸いです。 (2020年10月11日 2時) (レス) id: 889b8b96c0 (このIDを非表示/違反報告)
副村(プロフ) - 星猫さん» 知っているアニメ…!?副村(私)のでしょうか…?最近は殆どですが、数年前はアニメ観まくってましたー笑 (2020年9月30日 2時) (レス) id: 7af6887a6c (このIDを非表示/違反報告)
星猫 - 副村さん» 知ってるアニメは何ですか? (2020年9月29日 22時) (レス) id: dba8a79b51 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:副村 | 作成日時:2020年9月23日 22時

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