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「…A〜…??」
「ギャーッ!!で、でたー!!」

「それより、子分!オレ様を離すんだゾー!!」


 背後から覗いた恐ろしく整った怒りの表情を浮かべた顔に、監督生が全力で叫ぶ。
 靴下のまま、外へ一歩踏み出そうとすると、その前のヴィル先輩に腕を引かれ、ぐえっとカエルが潰れたような声を上げて留まった。ついでに、抱えられたグリムも纏めておんなじ声を上げていた。


「いつまでこの無意味な鬼ごっこ続けるつもりかしら?」
「いやー!嫌です!や、だ!!」

「…っ、す、凄いじゃないか!監督生…!」

 ジタバタ暴れる監督生と、それを無理やり抑えつけるヴィル先輩に、口も出せずにいるエースとは違い、デュースはキラキラと目を輝かせて、監督生を見ていた。その様子に、ギャーギャー言い合っていた二人も、動きを止め、ぽかんとデュースを見つめる。


「すご…?エ?なんて?」
「あれだけいくら頑張ってもエレメンタリースクールの学生にしか見えなかったAがここまで大人っぽくなるなんて…!やっぱりヴィル先輩は、凄いッスね!!」

「褒めてないよ…!デュース、それは褒めてない!!」
「ぶっ、は!やっぱ、デュースお前、天才…!ははっ!!」

「あら、ジャガイモの癖になかなか見る目あるじゃない。その通りよ、ここまで仕立ててあげたのに、何か文句でもあるの?」
「ひっ、デュースの裏切り者…ッ」


 途中まではギリと歯を食いしばって睨み上げていた監督生は、ついには力を抜き、諦めたように目を伏せる。その淵に長く伸びたアイラインが見えて、ヴィル先輩は多分童顔を気にする彼の要望をできる限り聞いて、切れ長な目に見えるようにしてくれているんだろうなあと思った。


「だって!!その口紅、ネージュのCMのやつ!!先輩、俺の事白雪姫か何かにするつもりじゃ…むぐっ!」
「馬鹿ね。アンタをネージュと同列にするつもりなんて毛頭ないわ。どれだけコピーに力を注ごうが、オリジナルには勝てないのだから。」


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副村(プロフ) - やまかさん» わー!ほんとだ!!!見返ししていなかったのが仇となりました…。お恥ずかしい限りです。申し訳ございません。ご指摘ありがとうございます。これからもご愛読いただける作品になりますよう努めてまいりますので、よろしくお願いいたします…! (2020年10月11日 2時) (レス) id: f5b1efd963 (このIDを非表示/違反報告)
やまか(プロフ) - いつも面白いお話をありがとうございます。これからも陰ながら応援させて頂きます。 (2020年10月11日 2時) (レス) id: 889b8b96c0 (このIDを非表示/違反報告)
やまか(プロフ) - はじめまして、いつも拝読させて頂いおります。1つ訂正して頂きたい箇所がありましてコメント致しました。クルーウェル先生の名前の事なのですが、『デイヴィス・クルーウェル』です。『デイヴィル』となっておりますので訂正して頂けると幸いです。 (2020年10月11日 2時) (レス) id: 889b8b96c0 (このIDを非表示/違反報告)
副村(プロフ) - 星猫さん» 知っているアニメ…!?副村(私)のでしょうか…?最近は殆どですが、数年前はアニメ観まくってましたー笑 (2020年9月30日 2時) (レス) id: 7af6887a6c (このIDを非表示/違反報告)
星猫 - 副村さん» 知ってるアニメは何ですか? (2020年9月29日 22時) (レス) id: dba8a79b51 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:副村 | 作成日時:2020年9月23日 22時

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