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エースとデュースは、オンボロ寮の玄関のベルを鳴らそうとして、思わず立ち尽くしていた。
休みの日に、街まで出かける約束をしていたのにも関わらず、時間になっても待ち合わせ場所である正門に現れず、極め付きには携帯まで通じない一人と一匹を迎えに、オンボロ寮まで足を運んだわけだった。
「待ちなさい！！子供じゃあるまいし、何を駄々こねてるの…！！」
「いー！やー！だああああ！！！！」
「ふなあ…！誰か、助けるんだゾ〜…！！」
ドタドタと激しく駆け回る音が建物中から響き、怒声と監督生の叫び声が聞こえてくる。加えて、遅れて聞こえてくるのは力を無くしたグリムの声。その騒ぎ様は、ここはお化け屋敷か？と錯覚するほどである。
状況を呑み込めていないデュースが目を白黒させながら、頭の上にハテナマークを沢山浮かべているのが面白いので、これは放っておくとして。
怒鳴り声を上げているのは、声から判別するにヴィル先輩だ。ポムフィオーレ寮長の。
昨日、監督生がポムフィオーレ寮まで足を運んで、ヴィル先輩に髪を整えて貰ったという所までは知っているが、次の日である今日、何故ヴィル先輩が此処に居るのか。
中央階段らしき所から玄関のドアまで真っ直ぐ向かってくる音がして、乱雑に玄関の扉が開けられた。倒れ込むようにして飛び出してきた監督生と目が合う。その腕には、グリムが抱かれていて、ぎゅうと締め付けられたのか、ぐぅと苦しそうな声を上げる。
「あっ！エーデュース！良い所に…！！」
「…。誰？」
「え…、俺、…Aだけど」
ぱちくりと目を瞬かせ、見上げた監督生のあまりの変わりように、今度はエースとデュースが固まる番だった。
全体的にゆるりと巻かれた髪は纏まっていて、前髪が自然と横に流れている。
首元のざっくりと開いたV字のセーターは、彼の細身の体型をカバーしながらも、短く切られた襟首を露出させていて、細い首の喉仏や鎖骨が目に付くことで、男らしさが失われずにいた。
細身の黒のスキニーが、彼のすらっと伸びた足の細さを強調していて、シルエットがハッキリとしているお陰で本来の彼の身長よりも高く見える。玄関先に用意して見える靴は、ヒールのあるブーツだったから、それを履けばもっと背は高くなるだろう。
随分と大人びて見える彼の風貌。響くヴィル先輩の声。
それらから推測できるのはこれを作り上げたのはヴィル先輩だという事だった。
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副村(プロフ) - やまかさん» わー！ほんとだ！！！見返ししていなかったのが仇となりました…。お恥ずかしい限りです。申し訳ございません。ご指摘ありがとうございます。これからもご愛読いただける作品になりますよう努めてまいりますので、よろしくお願いいたします…！ (2020年10月11日 2時) (
レス) id: f5b1efd963 (このIDを非表示/違反報告)
やまか(プロフ) - いつも面白いお話をありがとうございます。これからも陰ながら応援させて頂きます。 (2020年10月11日 2時) (レス) id: 889b8b96c0 (このIDを非表示/違反報告)
やまか(プロフ) - はじめまして、いつも拝読させて頂いおります。1つ訂正して頂きたい箇所がありましてコメント致しました。クルーウェル先生の名前の事なのですが、『デイヴィス･クルーウェル』です。『デイヴィル』となっておりますので訂正して頂けると幸いです。 (2020年10月11日 2時) (レス) id: 889b8b96c0 (このIDを非表示/違反報告)
副村(プロフ) - 星猫さん» 知っているアニメ…!?副村(私)のでしょうか…?最近は殆どですが、数年前はアニメ観まくってましたー笑 (2020年9月30日 2時) (レス) id: 7af6887a6c (このIDを非表示/違反報告)
星猫 - 副村さん» 知ってるアニメは何ですか？ (2020年9月29日 22時) (レス) id: dba8a79b51 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：副村 | 作成日時：2020年9月23日 22時
