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「今日は気分が良いわ」と美しく微笑む女王に連れてこられたのは、ポムフィオーレ寮。その中でも格段に広い寮長室だった。
高そうな椅子に座れと促され、手際良くタオルと白い布を首に巻かれる。あまりにも遠慮なく、ぎゅっと結ばれたものだから、知らぬうちにヴィルの恨みを買っていて、ここで今から絞め殺されるんじゃないかと思ったほどである。
恨みの心当たりは、彼の丹精込めて可愛がっている愛しのエペルに、散々な悪戯を仕掛けてきている俺としては数えきれない程あるので、今刺されてもどれが原因か一切分からない。
軽く櫛を通して、指通りを確かめていたヴィル先輩が、息を飲んだ音がする。振り返ると、「信じられない」と小言を呟き、驚いたように目を丸めていた。
「ちょっと…、これ、普段一体どんな扱いしてるのよ…」
「エ！？何がっ…？基本的に誰にも何も気を遣わないで生きている…？」
「違うわよ、髪のお手入れの話。一見艶がある黒髪かと思ってたけど、枝毛だらけじゃない…！！この艶はどこから来てるの！？」
「グリムのよだれ…ッ！いだっ」
「冗談でもそんなこと言ったら、次は容赦なく毛根ごと引き抜くわよ」
こわ、ポムフィオーレの寮長こわ。寮長クラスやっぱこわ。目がマジ。
自分にも厳しく、他人にも厳しいとか聞いてたけどマジじゃん。なんで俺の髪のことで俺が怒られてんだよ。
艶というか、黒だから嫌でも光を反射するんだよ。知らんけど。
「アイロンで伸ばそうかと思ってたけど、このダメージ量じゃ駄目ね」だとか、「何で髪一本一本にこんなに腰が無いのよ…傷んでなくてもすぐ切れそうじゃない」だとか、ブツブツずっと一人で言ってる。めちゃくちゃ俺本体の悪口を言ってるように聞こえてモヤモヤするけども、これはどうやら髪への悪口らしい。
あとは、あくまで独り言。さっき返事したら「うるさい。」とピシャリと言われてしまった。
「ねえ、アンタ髪型に拘りは？」
「特には。…あ、前髪長めがいいです」
「理由は？」
「…。やっぱ、目が合っちゃうと喧嘩に不利というか」
「…まあ、考えておいてあげるわ。」
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副村(プロフ) - やまかさん» わー！ほんとだ！！！見返ししていなかったのが仇となりました…。お恥ずかしい限りです。申し訳ございません。ご指摘ありがとうございます。これからもご愛読いただける作品になりますよう努めてまいりますので、よろしくお願いいたします…！ (2020年10月11日 2時) (
レス) id: f5b1efd963 (このIDを非表示/違反報告)
やまか(プロフ) - いつも面白いお話をありがとうございます。これからも陰ながら応援させて頂きます。 (2020年10月11日 2時) (レス) id: 889b8b96c0 (このIDを非表示/違反報告)
やまか(プロフ) - はじめまして、いつも拝読させて頂いおります。1つ訂正して頂きたい箇所がありましてコメント致しました。クルーウェル先生の名前の事なのですが、『デイヴィス･クルーウェル』です。『デイヴィル』となっておりますので訂正して頂けると幸いです。 (2020年10月11日 2時) (レス) id: 889b8b96c0 (このIDを非表示/違反報告)
副村(プロフ) - 星猫さん» 知っているアニメ…!?副村(私)のでしょうか…?最近は殆どですが、数年前はアニメ観まくってましたー笑 (2020年9月30日 2時) (レス) id: 7af6887a6c (このIDを非表示/違反報告)
星猫 - 副村さん» 知ってるアニメは何ですか？ (2020年9月29日 22時) (レス) id: dba8a79b51 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：副村 | 作成日時：2020年9月23日 22時
