79 孤独王子の苦悩 ページ41
▷NO said
「ふぁぁ…ねみぃ」
そよそよ、と柔らかく風が吹く中庭は、今は授業中のために人がおらず静まり返っている。
木の根元の日陰の部分で寝転んでいるライオンは、大きくあくびをしながら真っ青な空を見上げた。
緑色の瞳を細めながら、眩しいほどに青い空をぼーっとみながら、スン、と鼻を鳴らす。
「…この匂い」
人、の匂いのようだが、不思議な匂いだが…この匂いを知っている。
「何の用だ、草食動物」
「…クルーウェル先生に頼まれてレオナを探しに来たんだ」
「ハッ、犬の犬に成り下がったのか」
「なんとでもどーぞ。さ、早く授業に行こう？今日の魔法薬学、僕は君とペアなんだ。君がいないと困るよ」
「勝手に困っとけ。俺には関係ない」
自分の体を揺する黒髪の生徒に背を向けるようにレオナは、ふん、と言いながら体の向きを変える。
大抵の奴はここで諦める。
だからこいつも諦めるだろう。
そう思いながら、目をつぶるが、消えない不思議な匂いにゆっくり目を開くと、目の前に黒い瞳があり、目を剥く。
「関係あるよ。来てくれないと君がやろうとしてること、先生に言いつける」
「俺がやろうとしている事、だ？」
やけに勿体ぶった言い方をするな、とレオナは眉間にしわを寄せる。
まさか、これから俺らサバナクローの連中がやろうとしていることをこいつは知っているのか？
黒髪の生徒は野暮ったい眼鏡をあげながら、レオナのもふもふの獣人特有の大きな耳元に口を寄せた。
「…………お昼寝」
「………噛むぞ」
「え、ちょ、待って。言う前に噛んでる噛んでる、いたたたたたたたた」
怠惰なライオンは、近くにあった男にしては白くて細い首に噛みつき、ぷつん、と切れた薄皮から溢れ出した血を舐め、顔を顰めた。
「あ？てめえ、何でトカゲ野郎の魔力の味がする？」
「トカゲ…？」
「マレウスの野郎だ。…交 尾したのか」
「こっ！は、はぁ！？」
「つーかてめぇ、トカゲ野郎だけじゃなくてうちの一年坊の魔力の味もするじゃねえか……随分お盛んなようで」
「ちがっ！！僕は他人の魔力をその人に触れるだけで得ることが出来るんだ。だからこうしてる間にも、君の魔力ももらってるんだよ」
「……へぇ。それってよ、魔力を吸いきることもできるってことだよな？」
「え？そう、なのかな…それはわからないけど…」
ライオンの緑色の瞳が面白そうに細められた。
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EVENING＆NIGHT(プロフ) - shibaさん» いえいえ、これからも頑張ってください。�い里曚Δ療蟾討盂擇靴澆紡圓辰討い泙后� (2021年5月23日 0時) (
レス) id: 59440097ee (このIDを非表示/違反報告)
shiba(プロフ) - EVENING＆NIGHTさん» コメントありがとうございます！！！そして、ご指摘ありがとうございました！！正しいのはリドルではなく、グリムです！！凄く助かりました泣 (2021年5月23日 0時) (レス) id: 54373bcd9b (このIDを非表示/違反報告)
EVENING＆NIGHT(プロフ) - 初コメントで指摘すみません。58の「腕に抱えていたリドルを」になってますよ。 (2021年5月22日 23時) (レス) id: 59440097ee (このIDを非表示/違反報告)
shiba(プロフ) - Makua*ぼっちさん» やっとサバナクロー編です！！まだまだ頑張っていきますので、これからもよろしくお願いします！！！ (2021年3月25日 21時) (レス) id: 8645b7cf02 (このIDを非表示/違反報告)
shiba(プロフ) - 毎日発狂する戦狐さん» コメントありがとうございます！監督生先生これからもフラグを叩き割るために奮闘します笑これからもよろしくお願いしますね！！ (2021年3月24日 13時) (レス) id: 54373bcd9b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：shiba
| 作成日時：2021年3月2日 13時
