78 赤き女王の恋慕 ページ40
▷ NO said
「…優しい、手だった」
自室のベットの上に寝転がりながら、自分の頭を撫でてくれた優しくて大きな手を思い出し、リドルは自分の赤髪を撫でる。
真っ黒な少し癖のある髪に、真っ黒な瞳。
心底心配そうに自分を見ていたあの瞳には、あの時自分しか映っていなかった。
心臓がぎゅっとなるような、体の奥深くが疼く様な不思議な感覚になり、リドルは自信の胸元を抑えながら寝返りを打つ。
「……A・ハスミ」
あの真っ黒な瞳に自分だけが映った瞬間、吸い込まれるような感覚がした。
それと同時に、自分だけを映してくれればいいのに、という謎の支配欲が湧き出た。
ボクだけのものになればいいのに。
熱くなってきた自分の身体を抱きしめるように自分の肩を抱いた時、コンコンコン、とドアをノックする音が聞こえた。
リドルはゆっくりと体をベットから起こす。
「…はい」
「リドル、俺だ、トレイだ」
「……どうぞ」
部屋に入ってきたトレイは、赤みの差しているリドルの顔を見るなり口元が少し緩み、にやにやとリドルを見下ろした。
「…邪魔したか？」
「………別に…」
リドルは少し興奮した自分を隠すように足を組み、トレイを見上げた。
トレイはその様子に気が付いていたが、特に触れることもなく言葉を紡ぐ。
「…言われていた通り調べたが…やはりAはあのマレウス・ドラコニアのお気に入りらしい」
「…根拠は？」
「今日取った写真を見ていたら黄緑色の宝石の付いたマジカルペンを胸元に差していたから、ケイトが拡大して調べてくれたところ、マレウスので間違いがないらしい」
「……そう。ご苦労だったね」
トレイが部屋から出て行くのを確認し、自室の部屋の鍵をかける。
マレウス・ドラコニア。
それはこのツイステッドワンダーランド界で五本の指に入ると言われているほどの実力の持ち主。
厄介な人に見つかってしまったんだな、と思いながらリドルは再びベットに寝転がる。
「…欲しい」
そんなリドルの呟きは、赤い夕焼けに溶けるように消えた。
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EVENING＆NIGHT(プロフ) - shibaさん» いえいえ、これからも頑張ってください。�い里曚Δ療蟾討盂擇靴澆紡圓辰討い泙后� (2021年5月23日 0時) (
レス) id: 59440097ee (このIDを非表示/違反報告)
shiba(プロフ) - EVENING＆NIGHTさん» コメントありがとうございます！！！そして、ご指摘ありがとうございました！！正しいのはリドルではなく、グリムです！！凄く助かりました泣 (2021年5月23日 0時) (レス) id: 54373bcd9b (このIDを非表示/違反報告)
EVENING＆NIGHT(プロフ) - 初コメントで指摘すみません。58の「腕に抱えていたリドルを」になってますよ。 (2021年5月22日 23時) (レス) id: 59440097ee (このIDを非表示/違反報告)
shiba(プロフ) - Makua*ぼっちさん» やっとサバナクロー編です！！まだまだ頑張っていきますので、これからもよろしくお願いします！！！ (2021年3月25日 21時) (レス) id: 8645b7cf02 (このIDを非表示/違反報告)
shiba(プロフ) - 毎日発狂する戦狐さん» コメントありがとうございます！監督生先生これからもフラグを叩き割るために奮闘します笑これからもよろしくお願いしますね！！ (2021年3月24日 13時) (レス) id: 54373bcd9b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：shiba
| 作成日時：2021年3月2日 13時
