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重い瞼を開けると、そこはさっきとは違う景色だった。さっきまでは確かにベンチに座ってたはずなのにここはどこなんだろう、と頭を動かすと頭の下にになにか冷たいものがあることに気がついた。そういえば幾分か前よりも体が軽い。
｢あ、起きた？体調大丈夫？｣
聞き覚えのある声の方に頭を向けるとそこにはそうくんがいて、ここはオフィスなのだと気付かされる。私、迷惑かけちゃったなあ。
｢だいぶ楽になりました。ありがとうございます、そうくんのおかげです｣
お礼は他の人にも言いなよ、沢山心配してくれてるよ、とちらりと扉の方に首を回した。私もそれにつられ扉の方へ目をやるとほとんど同じタイミングで伊沢さんとたくろーさんががチャリと扉を開けた。
｢Aちゃん起きて...る！？大丈夫！？熱下がった！？｣
｢伊沢さん、そんなに心配しなくても大丈夫そうですよ｣
ね、Aと私の顔色を見て回復したことを悟ったであろうたくろーさんに優しく微笑まれ、優しさを感じると同時にたくさんの人を心配させてしまったことに少し気が滅入ってしまう。私が普段から体調管理していたらこんなことにはならなかったのになあ。
｢須貝さんめちゃめちゃ心配してたからLINEか電話しとき、それは慌てた様子で俺に電話かかってきたから｣
私の知らないところでお兄ちゃんからたくろーさんに伝達があったことに驚く、じゃあもしかしなくても運んで頂いたのはお兄ちゃんではなくたくろーさん、なのだろう。うわ絶対重かった...申し訳ない...でもこの言葉を口に出すと必ずそんなことない、と言われることはわかってたので心の中で謝罪をする。
｢お腹すいたでしょ？何か食べよっか。うどんと雑炊とどっちがいい？｣
そうくんが買ってきてくれたであろうインスタントの雑炊とパックのおうどんを見せてくれた。雑炊がいいです、と伝えると、わかった、熱計って待ってて、と言って席を立つ。たくろーさんもそんな水上さんの後に続いて部屋を出ていって、伊沢さんも出ていくのかな、と思って服を脱ぎ始めた。
｢ごめんまだ脱がないで！！俺心配だからここに居たくて｣
仕事大丈夫ですか？と尋ねると、もう終わらせてると返ってきてさすが私たちの編集長は違うなあ、としみじみする。じゃあ私熱はかるんで...と言うとくるりと後ろを向いてくれた。その一言だけで察してくれる伊沢さんさんに感謝しながら、私はぷちりと1番上のボタンを外した。
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おとわ(プロフ) - ゆっぴ/唯華cさん» コメント、リクエストありがとうございます...！今の小話が終わったら書かせて頂きます！ (2019年12月6日 8時) (
レス) id: c8d4633da7 (このIDを非表示/違反報告)
ゆっぴ/唯華c(プロフ) - 初コメ失礼します！頭楽しく拝見させていただいてます！リクエスト大丈夫ですか？風邪でふらふらな主人公ちゃんのお話が読んでみたいです！これからも応援しています！ (2019年12月5日 23時) (レス) id: 7ff6de5a8e (このIDを非表示/違反報告)
たそ。(プロフ) - おとわさん» そんな言ってもらえるほどの奴じゃないですよ！！こんな奴で良ければ仲良くしてやってくださいな。 (2019年9月17日 19時) (レス) id: 1c4af94c04 (このIDを非表示/違反報告)
おとわ(プロフ) - たそ。さん» コメントありがとうございます！たそ。様得なら何よりです...！ありがたい言葉を励みに頑張ります！！ (2019年9月17日 2時) (レス) id: c8d4633da7 (このIDを非表示/違反報告)
たそ。(プロフ) - 続編おめでとうございます！須貝さんがお兄ちゃんは我得すぎるので本当にありがとうございます←これからも更新楽しみに待ってます！！ (2019年9月16日 20時) (レス) id: 1c4af94c04 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：おとわ | 作成日時：2019年9月15日 23時
