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まあ、そんな風に思っていると呼び出しってくらうものなんですよ。あるあるだね。
こうくんに図書館で調べもの一緒にしよう、なんてLINEが送られてきて、ダメだとわかっているけど未読無視しようと思ったら電話がかかってきたので諦めた。
「絶対A今俺の電話無視しようとしてたでしょ」
「いや〜さすがこうくん、私のことをよく知ってるねえ、そういうとこも好きだよ」
「ごまかさないでいいから。行ってくれる?無理なら別に無理しなくていいから」
「んーん、暇だったからいいよ、どこの図書館?」
そう聞くと駒場の方かなー、と言ってたので踵を返して電車に乗る。暇な時に予定ができると時間を無駄にしない感じがするしいいよね。気持ちが乗るかどうかはさておき。
10分くらい電車に揺られて、少し歩くと図書館に着いた。こうくんはもう居て、既に何冊か本を抱えて机に運んでいた。
手伝ってもらって悪いね、なんて言いながら私にもそのうちの数冊を渡してくる。
今日は記事書くための資料探したくて、こういうのなんだけど...とスマホを見せてくる。要約すると過去の文豪はどうしてこの作品を書こうと至ったのか?みたいな感じ。スマホで調べて出てくる情報以上のものが書きたいから、こうして図書館に足を運んだ、ということらしい。
夏目漱石、芥川龍之介...有名な人はとりあえず押さえるということで、言われた人の事について調べていく。
何時間か経って、これくらいで十分、ありがとう、とこうくんがいったので全然、と返した。
「もう結構遅くなっちゃったからどこかご飯でも行く?」
「え、行きたい!前の新歓こうくんのせいであんま飲めなかったから今日は見守っててね?」
渋々、といぅた感じで返事したので近くの居酒屋に行くことにした。
平日ということであまり混んでいなくて、すぐに席に着けた。
「やーこうして呑みに来るん久々!何頼む?」
「今日は俺ノンアルだけにしとこうかな」
おけおけ、と言ってタッチパネルで押していく。
半個室でタッチパネルって最高やな...お気に入りのお店になりそう。
少し時間が経って私はお酒も入っていい気分になっていた。ちゃんと自我はあるしベロベロになんてならないよ、まだ。
「ねえねえこうくん写真撮っていい?」
「Twitter?いいよ、俺も出そ」
そう言ってお互いの単体の写真とツーショットを撮る。なんて書こうかな、と考えているとこうくんはもう出したようだったので、私も直ぐに出した。
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かすがわ(プロフ) - 楽しく小説読ませていただいてます! 少し気になっしまったので、言わせていただくのですが、福良さんは河村さんのこと確か「河村」呼びだった気がします…! (2019年9月19日 23時) (レス) id: 13a71039dd (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:おとわ | 作成日時:2019年9月5日 0時