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ごめんごめん、撮影遅れちゃったね、とけんけんさんが入ってきたのは17時。私がやってきたのは大体14時前だから思ったよりも用事が長引いたんだと思う。それは仕方ない。



「せっかくだしAちゃんも撮影見てみる?」


そうお誘いを頂いたので私はお兄ちゃんの隣に座る。今日はこうちゃんが司会で以心伝心クイズ?をするらしい。


私とお兄ちゃんが後ろにいるということが動画内で分からないように、笑う時は声を潜める、これだけ守ってたらあとはOKらしい。



けんけんさんとよしあきさん、伊沢さんとたくろーさんに分かれてクイズしてるんだけど、もう、さすがって感じ。
私自身TQCには遊びに行ったりしてるけど、やっぱりみんなとは年数が違う。高校生クイズの時はクイズ、というよりは知識だけで殴り勝っていたから、技術だとか、確定ポイントだとか、そこらへんは私はもうお手上げ。
きっとそれはおにいちゃんもだけど。



よしあきさんが正解した時に、私の勘違いかもしれないけどこっちをむいて微笑んでくれて、私も微笑み返した。これ一方通行だったら死ぬほど恥ずいよね。
小さく頑張ろ、と呟いたように見えるよしあきくんの活躍と、けんけんさんの知識力、その2人が噛み合って、勝利を収めてた。



今、目の前で見てても面白いのに、動画になったら見やすくなって、さらに面白くなるんだろうなあって思うと、QuizKnockってすごいと思うし、入るきっかけを与えてくれたお兄ちゃんにすごく感謝した。



「お兄ちゃん、ありがとね。私の視野を、未来を広げてくれて」



「どした急に...俺も、Aが俺の後ろをついてきてくれて、今は隣にいてくれることが嬉しいし、兄として誇らしい、ありがとう」



そう言って頭をぽんぽん、としてくれる。頭だけしか直接触れられてないはずなのに、暖かさが身体中に広がった気がした。



「...はい、OKです。A、どうだった?俺の企画!」


ふんすふんすと興奮したように鼻を鳴らして私にアピールしてくるこうくんにさすがだね、と声をかける。


でしょでしょ!俺ね、結構頑張ったんだよ、と話し続けてくれるけど、早口だし長いし、聞いた言葉は右耳から左耳に直ぐに抜けていった。


まだ高専生だったとき、画面の中で見るみんなは面白いし、頭もいいし、尊敬というか、ただただ憧れの存在だったけど、実際こうしてあって、仲良くなってみるとみんなもちゃんと人間なんだなって、改めて思ってしまう。...バカにしてるわけじゃないよ?

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かすがわ(プロフ) - 楽しく小説読ませていただいてます! 少し気になっしまったので、言わせていただくのですが、福良さんは河村さんのこと確か「河村」呼びだった気がします…! (2019年9月19日 23時) (レス) id: 13a71039dd (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:おとわ | 作成日時:2019年9月5日 0時

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