【男主】落ちる様くらい綺麗に【僕のヒーローアカデミア】 (ページ42)

今日:19 hit、昨日:109 hit、合計:1,372,535 hit

４１ページ42

.

｢んだよロボならラクチンだぜ！｣

｢人でもロボでもぶっとばすのは同じだろ。何がラクチンだアホが｣

｢アホとは何だ！アホとは！｣

帰り際に爆豪くんが彼らを侮辱するもすかさず上鳴くんが言い返す。

なにやらイラついた様子の爆豪くんはいつも以上にピリピリしていた。

おそらくレースでの緑谷くんを見てから。

｢完膚なきまでに差ァつけて、てめェぶち殺してやる！轟ィ、椿っ…てめェらもなァ！！｣

宣戦布告を言い放った爆豪くんは凄い勢いで教室のドアを開けて去っていく。

何をそんなに焦っているのか…僕まで巻き込まれたことに納得がいかなかった。

－－－－そして演習試験当日。

｢それじゃあ演習試験を始めていく。この試験でももちろん赤点はある。林間合宿行きたけりゃみっともねぇヘマはするなよ｣

先生の数が多いのを不思議に思っていたがどうやら今回から推測通り内容を変更するようだ。

相澤先生の首元からひょっこり現れた校長先生の説明を聞きながらやっぱりな、と思った。

｢チームアップでここにいる教師一人と戦闘を行ってもらう！尚、ペアの組と対戦する教師は既に決定済み。動きの傾向や成績、親密度…諸々を踏まえて独断で組ませて貰ったから発表していくぞ｣

教師であるプロヒーローとの闘いに皆の顔色に不安と緊張がよぎる。ペア次第でどう動くかが試される……頼むからトラブルのない人であってほしい。

｢まず轟と椿がチームで俺とだ｣

｢え、ちょっと待って｣

｢そして緑谷と爆豪がチーム｣

僕の静止の声に相澤先生は耳を貸さずに次々とペアを発表していく。

まさかこんなことがあるなんて…明らかに〝親密度〟で決められたであろうチームに深い溜め息が出る。

本当によく見てる。

｢それぞれステージを用意してある。10組一斉スタートだ。試験の概要については各々の対戦相手から説明される。移動は学内バスだ。時間がもったいない、速やかに乗れ｣

道中のバスの中はとても静かだった。

僕らは離れた席に座り、一言も交わすことなくステージに着いた。

ルールはハンドカフスを付けるかどちらか一人がステージから脱出するか。

シンプルな内容だか、プロヒーローが相手となると実力差はかなりある。

その場合は戦うなんてことせず逃げの一手で応援を呼ぶと推定するのが一番だが……

スタートの合図と共に路地を走る。

.