【男主】落ちる様くらい綺麗に【僕のヒーローアカデミア】 (ページ24)

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『A組緑谷！爆発で猛追ーっつーか！抜いたあああ！』

思いがけない緑谷くんの登場に爆豪くんと焦凍は攻撃を止めて彼の元へと向かっていく。

｢デクぁ！！俺の前を行くんじゃねぇ！！｣

二人に続いて僕も慌てて追うも、ふわりと緑谷くんが失速する。嫌な予感がしてギリギリの距離で後退して足を止めた。

ボォォォン！！

『緑谷、間髪入れずに後続妨害！なんと地雷原則クリア！イレイザーヘッドおまえのクラスすげぇな！どういう教育してんだ！』

爆発により足を止めた焦凍と爆豪くんを他所に、緑谷くんはそのまま1番でスタジアムに帰って行った。

｢また…クソ…クソがっ！｣

息上がりが止まらず落ち着いて深呼吸を繰り返す。

緑谷くんに負けたことが悔しかったのか爆豪くんは酷く負けた悔しさからか怒りに満ちた表情をしていた。

相変わらず彼は緑谷くんが絡むといい表情をする。

｢残念やね〝また〟負けて｣

｢黙れシネ！｣

怖い怖い。

今にも掴みかかってきそうな爆豪くんに僕は大げさに両手を上げてみせる。

ちらりと焦凍を見ると、彼はただ黙って緑谷くんを見ていた。

・・・・・・・

｢どう思う？｣

｢椿くん？あまり個性を見せてないから先が読めないけどルックスで言ったら間違いなく人気は出るね｣

｢あれで男だとは思えないよなー、顔だけじゃなく雰囲気も綺麗だもんなぁ｣

｢あれは間違いなく売れるね｣

サポート科から好評だったと後に教えてもらえる。

・・・・・・・・

予選通過は上位42位まで。第二種目は騎馬戦。

チーム戦ということはポイントが振り当てられるってことは誰とチームになるかが鍵。

１位の緑谷くんにあてられるポイントは1000万ポイント。皆からの視線に俯く緑谷くんだったが仕方ない。

雄英らしい下克上サバイバル。

わずか１５分だけのチーム決め交渉タイムは、いかに協力出来るか…なんて僕には不向きの種目。

案の定、クソみたいに悪い性格を把握されているせいで同じクラスの人からは全く声がかからない。

他人の個性を把握してないし相性も分からない。

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