【ツイステ】暗殺者だけど？ (ページ27)

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―――カリム side

オレ達はナツメの部屋に居た

ジャミルの部屋に居ろって言われたけど、何だかそのままジャミルの部屋に居ちゃダメだと思ったんだ。何かあった訳じゃない、ナツメも何も言わなかったから

それでも、何となく…ナツメが泣いてるんじゃないかって思って…気付いたらジャミルの部屋を出てた

ジャミルも突然飛び出したオレに驚いた声を出した後少しだけ怒った口調で『いきなりはビックリするからやめろ』としか言わなかった。止めるとか、そういった事はジャミルは何もしなかったんだ

だから分かった、ジャミルも何かを感じてるんだって

アイツは…、ナツメは凄い奴だから。オレなんかよりずっと凄くて、ジャミルと同じくらい賢くて、それでいてめちゃくちゃ強い

ただ、オレと同じで料理はダメみたいでジャミルから料理をするなって言われてんだけど、それでもジャミルの手伝いをするナツメが本当に凄い

でも…凄いけど、アイツは１人で無茶をする奴だからオレ達で守ってやろうってジャミルと相談して決めたんだ！ナツメがオレ達を護るなら、オレ達もナツメを守ろうって

そうジャミルと約束をした

だから、風呂から上がったナツメの表情に感情が宿ってないのを見た時…オレは胸が苦しくなるのを感じたんだ

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ーーージャミル side

物心つく前から、俺達３人は常に一緒だった

俺はカリムの従者として、ナツメは俺とカリムを護る護衛役として…常に傍に居て、何をするにも一緒に行動していた

アイツが初めてカリムの部屋で大泣きした日

俺達も釣られて泣いてしまい、そこへ大人達がやって来てあわあわと慌てふためく姿は今思い出しても笑えてしまう光景だ

でも、アイツが泣いたのはその一度だけでそれ以来泣く事はなかった。涙は流す、そりゃ人間だからな。でも、あの時みたいに大泣きはしなくなったんだ

俺は、アイツがカリムの兄弟を殺してるのを知ってる。俺だけじゃない、カリムだって気づいてる。それでも、アイツは俺達には決して言わなかった

お前は俺には素でいろという癖に、自分は言わないのかって怒ってやりたかった…でも、それは出来ない

アイツの苦しみを理解する事は…俺達には出来ないから

それでも、こうして突然俺の部屋から飛び出したカリムを追い掛け。カリムを怒った後に、ナツメの部屋に向かう俺達は…アイツを放っとく事なんて出来やしないんだ

唯一、俺を理解してくれる相手だから…

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