:008. Walk You Home ページ19
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海に出かけたあの日、
Aはお母さんに酷く怒られたそうだ。
『ごめん、入寮は無しになった。』
RJ『あ…そうなんだ？……腕、見せて？』
彼女の母親、キム先生の元奥さんは
ヒステリックを起こしやすくて、
自分の考えをAに押し付けたりする人だった。
『残る様な傷じゃないからいいんだけど、』
RJ『良くないよ。Aが痛い思いしてるんだから。』
あえて、袖から見える場所に
あざを作っているのかと思うほどに容赦なくて
デビューを控える娘を思わないことに疑問を抱いた。
RJ『……なんかさ、俺は何も言える立場じゃないし』
母［何言ってるの、ロンちゃんは正しいよ。
何があっても自分の子供に手を挙げるなんてだめよ。］
自分の中で消化しきれない思いを母さんに電話で話した。
"支えてあげなさい"と背中を押してくれて
"お嫁さんを迎える準備しなきゃね"なんて言ってくれた。
RJ『……ちょっとそこのベンチで座って話そう？』
ある日、
あざを作ってきた日よりも元気のない日があった。
気になって、帰りにバス停よりも人の少ない
道路脇のベンチで話を聞くことにした。
『……ロンジュン、ほんとにごめん。』
RJ『どうした？』
突然泣き出して崩れたAは
俺に抱きついて苦しそうに話した。
『……辞めるかもしれない』
RJ『……は？』
理解が追いつかなくて、
息を吐いて空を見上げるしかできなくて
まだ赤紫色の空に薄く登った月が滲んでいくのが見えた。
『ママが、他の事務所との手続きを進めてる。』
鈍器で頭を殴られた様だった。
だって、そんな、そんなのないよ、
RJ『そんなの、話にならないじゃないか！』
『私、みんなとデビューしたい。』
RJ『俺もみんなもそうだよ。
Aがいないのにデビューなんて、』
『ロンジュンと、離れたくないのに、』
その日、バス停までは送り届けずに、
練習室に2人で篭って夜を明かした。
ど真ん中で、背中合わせで体育座りしてさ、
『もし、私がいなくなったら、』
そんな話をした。
『ロンジュンには、マークもドンヒョクも
ジェノもジェミンも、チョンロもチソンもいるから
……1人で抱え込まないでちゃんと頼るんだよ』
RJ『そしたら、Aは、誰に頼るの？』
『……それは、わからない。』
誰が見ても、AはSMに、NCTに
俺のそばにいるべきだったのに。
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玄兎(プロフ) - 奈胡（元jen）（読み垢です）さん» こんばんわコメントありがとうございます！私も泣きながら描いた箇所があります…🫣嬉しいです！今後の励みになりました！ (5月15日 1時) (
レス) id: 3e814a21c2 (このIDを非表示/違反報告)
奈胡（元jen）（読み垢です）(プロフ) - こんばんは 泣きながら読んでいます…みんなキラキラしてる 玄兎さん素敵です (5月15日 1時) (レス) @page21 id: 8b083b7e19 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：玄兎
| 作成日時：2023年2月18日 8時
