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駅地下で買ったお惣菜を机に並べたら今夜の食事の準備は終わり。
たまにはこんな日もいいよねと和はご機嫌だ。
「俺の話はちょっと長くなるから。先にAさんどうぞ？」
「…うん」
和が飲み会に誘われた時、家で奥さんが待っていると発言したという噂を聞いたこと。
どういうつもりで私を奥さんと言ったのか聞きたいということ。
所々言葉に詰まりながらもきちんと説明出来たと思う。
「はぁー…うん、どうして突然話があるとか言い出したのか納得したわ。あれ見た時はびびって心臓止まるかと思った」
「うっ……ごめんね」
「んふふ。まあ俺にも落ち度があるからなんとも言えないけどね」
ため息をつきながらも和はどこか楽しそうで。
不快には思っていないみたいで安心する。
和曰く、奥さんが待ってるのかとふざけて聞いた先輩にそんな感じだと同意しただけで深くは考えていなかったらしい。
その先輩には一緒に住んでる人がいるということしか教えてないから、変な勘違いを生んでしまったのかもしれないと。
「まさかこんな直ぐにAさんの耳に入って、しかもそんなに気にするとは思ってなかったから。ごめん」
「ううん。私もちょっと気にしすぎた」
彼の言う通りそこまで気にするような内容でもなかったと、説明を聞いた今なら思える。
それと一緒に、やっぱり結婚を意識してるのは私だけなのかなと淋しくもなってしまう。
「いや、そこまできちんと考えてなかった俺が悪いんだわ」
目を伏せた私にきっぱりと彼が告げる。
「…？」
「結婚ってデリケートな話題じゃん？二人で話してないのに冗談でも口にするべきじゃなかったなって反省してるところ」
ふわりと微笑んだ彼はちょっと待っててと言い残して席を立つ。
戻ってきた時にはその少し丸い手に小箱を掴んでいて。
「俺の方が年下で収入もまだ低いからとか色々考えてたんだけど、そんなちっぽけな俺のプライドなんかよりAさんといる未来の方が大事だなって思って」
そこで一旦言葉を切った彼と視線を交わす。
初めて見たときから好きな、明るい茶色の瞳に私が映っているのが見える。
「Aさんの隣に一生いる権利を俺にくれますか」
開かれた箱には、いつか私が憧れていると言った王道のデザインの指輪が入っていた。
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とも(プロフ) - おはようぉございます。正に嬉しくて号泣です。お互いの気持ちが繋がった。素敵なお話をありがとうございました。 (2020年12月12日 7時) (
レス) id: bd0ebe94fc (このIDを非表示/違反報告)
紫苑(プロフ) - 柚さん» コメントありがとうございます！今回の更新でその気になった箇所をきちんと回収できていると思うので…楽しんでいただけたら嬉しいです。 (2020年12月7日 23時) (レス) id: 217cb95def (このIDを非表示/違反報告)
柚(プロフ) - いつも楽しく読ませて頂いています^ ^なんで息を呑んだのか気になりますねぇ(^-^)♪ (2020年11月24日 8時) (レス) id: c036a1a7fd (このIDを非表示/違反報告)
紫苑(プロフ) - 橘花さん» 前のシリーズから！長く読んでくださってありがとうございます(*^^*)自信満々の翔さん格好良いですよね…あと二人も頑張ります！！ (2018年6月26日 11時) (レス) id: 00c99a5500 (このIDを非表示/違反報告)
紫苑(プロフ) - まいさん» 強気×強気、良いですよね。まだまだ書き足りない事もあるので続編も考えてはいます(^-^)残りの二人も頑張りますね！ (2018年6月26日 10時) (レス) id: 00c99a5500 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：紫苑
| 作成日時：2017年3月15日 20時
