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スタンバイの声をかけられて二人で椅子から立ち上がる。
「でもAさんの言う通り、なんか今日のニノさん変っすね。俺にも絡んでこないし」
ふむ、とわざとらしく腕を組むシゲの腰のあたりをどつく。
声がかかってるのにくだらないこと考えるのは止めなさいっての。
「あと、一個だけ注意っす」
「何？」
まだその話を続けるのか、と一瞬だけため息をつきそうになる。
これから仕事だっていうのに余計なことで脳のリソース使いたくないんだけど。
「ニノさんのこと、狙ってる女優がいるっぽいです」
人伝てに聞いたんでどこのどいつかはわかんないんですけど。
そう付け加えられながら教えてもらった情報に胸中の嫌な予感が大きくなる。
「……そう、マネージャーに伝えておくわね」
「こっわ。全力で邪魔しに行く気じゃないですか」
「別に普通にカズさんが幸せになれる相手なら……いい、けど」
私の無理矢理の虚勢に気づかなかったふりをして、シゲが苦々しげに笑う。
「泣きたくなったらいつでもこのイケメンの胸をお貸ししますよ？」
「結構よ。イケメンには事足りてるんで」
「そういう強気の姿勢、嫌いじゃないっす」
「あんたに好かれてもね……それに、」
「恋人持ちが簡単にそういう事言うもんじゃないわよ」
「あはは。そりゃそうっすね」
くるりと振り向いて少し上にある目を睨みながら忠告すると、意外にも彼は神妙な顔で頷いて。
「Aさんも早くいい人見つけられると良いっすね」
「うるっさい！余計なお世話よ！」
不吉な予感を振り払うように、わざと大きな声を上げてシゲに背を向けた。
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紫苑(プロフ) - yukidarumakunさん» あとがきにも追記しましたが、この二人のその後を短編で書き始めました。ぜひ覗いてみてくださいね。 (2020年6月7日 16時) (
レス) id: 217cb95def (このIDを非表示/違反報告)
yukidarumakun(プロフ) - ものすごく楽しみです！またこの2人に会えるのを楽しみに日々の生活頑張ります。こんな時期ですので御無理のないよう創作して下さいね。 (2020年6月6日 19時) (レス) id: b586aa50e6 (このIDを非表示/違反報告)
紫苑(プロフ) - yukidarumakunさん» 労いのお言葉ありがとうございます。この後の二人については少し考えていることがあるので楽しみに待っていてください！続きを書いた時にはまたこちらでお知らせしますね。 (2020年6月4日 12時) (レス) id: 217cb95def (このIDを非表示/違反報告)
yukidarumakun(プロフ) - 完結お疲れ様でした。この後の2人も見たいですね。また、いつか続編読ませて頂ける日を楽しみたいしています。 (2020年5月31日 19時) (レス) id: b586aa50e6 (このIDを非表示/違反報告)
紫苑(プロフ) - めぐぽん(*´･∀･)さん» コメントありがとうございます。楽しみと言って頂けて嬉しいです。更新頑張りますね！ (2020年5月26日 23時) (レス) id: 217cb95def (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：紫苑
| 作成日時：2016年12月14日 22時
